Epilogue 敬い、愛するあなたへ
文字数 1,042文字
あたしは元気にやっています。
あれから半年近く経って、今は必死に学校の勉強に追いつくために頑張ってます。
……なんか敬語だと書きづらいな。いつもの書き方に戻すね。
いっぱい書きたいことがあってなかなかまとまらないけど……、アンナさんとクリスさんとは、上手くやっていけてるよ。
クリスさんが元軍人さんだってことは引き取られてしばらくしてから知ったけど、なんか納得。だって色々厳しいもん。テストの点が悪いと毎回怒られるし。これでも頑張ってるんだけどなぁ……。学校に行ってなかった三年間の重みを今ひしひしと感じてる。(許さんぞクソ親父……もう死んでるけど)
そしてやっぱりアンナさんは優しい。大好き。ご飯も美味しいし、勉強で分からないところを聞きに行ったらすぐ教えてくれるし。前聞いたら、結婚するまでは家庭教師とかをやってたんだって。……どうやってあの二人が結婚することになったのか気になっちゃうのは、あたしがそういうお年頃だからかな?
あ、そうそう。前に話した幼なじみのノーブルとは、また学校で一緒になれたよ。久しぶりに会ったとき、二人で抱きしめ合っちゃった。学校の廊下でね。それからはたまに勉強も教えてもらってるし、本も貸し借りし合ってるんだ(まだ全部は読めてないけど……)。いつかリーアにも紹介したいな。
リーアはどう? お仕事頑張ってるのかな? 下校の時とかに何気なく探してるんだけど、なかなか見つからなくて。だからって駐在所の前に行くのもアレだし……。だからこうして今手紙を書いてるの。届くかは分からないけど。
あ、最後に書いておきたいことを思い出した。
あたし、リーアみたいな人になりたい。優しくて、笑顔が素敵で、そしてかっこいい! そんな女性になりたい。
ずっと言いたかったんだけど、言うタイミングがなかなか掴めなかったんだ。ビックリさせちゃったかな?
でも本当のことだよ。リーアはあたしの憧れなの。憧れのレディ。だからあたし、頑張るよ。頑張るから、楽しみにしてて。
それに、リーアのおかげで、夢も出来たよ。(まだ内緒だけどね)
本当にリーアには感謝してる。ありがとう。何回だって言いたい。ありがとう!
……お手紙書くのって、楽しいけどちょっと疲れるね。
他にも色々書きたいことはあるけど、もしかしたら会えた時に話すことがなくなっちゃうかもしれないから、残りは会えた時に話したいな。
じゃあ、またね。
敬愛するリーアへ
チリエ・マクウォール