逆襲のあば

　昼間から働きもせずゲームに興じている中年男・キヨゾーの前に、祖母であるあばが現れた。

「キヨゾー、んが(おまえ)、いづになったらはだらぐーじや(いつになったら働くんだ)？」

「うるへ(うるさい)」

　意に介していないキヨゾー。

　あばは漆黒(しっこく)の法衣をまとった。

「その腑抜(ふぬ)けたツラ、見てられんわ」

「あ、暗黒卿(あんこくきょう)――！？」

　あばはシスにコスプレしたのだ。

「無限のパワーを食らえーっ！」

「ぎゃーっ！」

　あばはビームを放った。

　キヨゾーは感電した。

「ダース・ホジナスと呼べ」（※）

「著作権侵害だど(だぞ)！」

「食らえーっ！」

「だから著作権ーっ！」

　あばはコスプレが気に入ったので、しばらくそのかっこうをしていた。

※秋田弁で「愚か者」を意味する「ほんずなし」をもじったものです。