5 技術が叶(かな)える総合政策

文字数 829文字




政策の二大条件は、必要性と可能性です。
可能性には、より大きな利害などの、
政策的・政治的な許容性もありますが、
ここでは社会課題を解決するための、
技術的な実現可能性について考えます。

農耕は文明を生み出し、
動力機関は文明を世界に拡大しました。
電算機(コンピュータ)は、地球という、
空間的限界への到達による衝撃を和らげました。
とはいえまだ人類は、文明活動の、
時間的持続までは見通せていません。

しかし今、文明の発展段階を画するような
次世代技術も生まれつつあります。

従来型の電算機(コンピュータ)は、『こういう時はこうする』と
指示された仕事しかできませんが、
人工知能(AI)演算指示(ソフトウエア)を用いれば、
試行錯誤(しこうさくご)を通じた機械学習(マシン・ラーニング)によって
大量情報(ビッグデータ)から法則性を発見・活用し、
『どうすべきか』も提案できるのです。

このAIを用いれば、画期的新素材を開発し、
小規模電力を広域安定集配し、
人間の仕事を代行し、投資と分配を両立させ、
生体分子や知的活動を解析して医療や教育に役立て、
行政の公正・効率や連携、参画、協働も高めるなど、
様々なことが可能になるのです!

すなわち、AIを中心とする次世代技術は、
① 新素材・新エネルギーや知能ロボット、
IoT(インターネット・オブ・シングス)とビッグデータ処理、
生物工学(バイオテクノロジー)生体工学(バイオニクス)、先進医療・教育など、
② 人工物・自然物間の障壁を除いて、
双方の持続可能性(サステナビリティー)を高める、
体内環境含む自然・社会環境に優しい技術であり、
③ 富の生産(安全)と分配(投資)に加え、
人の向上(支援)と協力(参画)も増進して、
④ 環境、経済、社会(人間含む)、政策の全分野で、
文明の持続的発展に役立つ技術です。

それは、これまである意味で、様々な環境の
〝外〟にあった文明活動を、環境になじませる
〝環境親和技術〟あるいは、
人智を越えて複雑化する文明活動を、
自動最適化により支援し、発展させ続けられる
〝持続可能性技術〟と呼びうる技術です。

政策の二大条件、必要性と可能性が揃いました。
そこで〝持続可能性(サステナビリティー)〟が鍵言葉(キーワード)となるような、
国際的総合政策ができたのだと思います。
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