こういうゲームを作ってみたい

文字数 3,052文字

本日最終日です。

本日もフリートークで、どんなお話していただいてもけっこうなんですが、いちおう目安となるテーマ設定もしておきますね。

「今後どんなゲームを作りたいか」です。

まだ、ゲームを作ったことのない人の構想・相談なども大歓迎です!

では、最後までどうぞよろしくお願いします。

私はトリックテイキングというか、トリックテイキング風のゲーム作ってみたいです。

システム先行の発想ですね。

トリックテイキングというのは、すごく歴史があって、好きで詳しい人も多くて、でも日本だとちょっとマニアックな感じもあるんですけど、「みんなでカードを順番に出していちばん強いカードを出した人が勝つ」というのはわかりやすくていいです。

トリックテイキング自体は、手札運なくすためにいろいろ洗練されて今の形になっていると思うんですけど、現在進化したタイプでない感じのトリックテイキングって作ってみたいです。(なので「トリックテイキング風」と言ってみました)

実は私は、トリックテイキングほとんどやったことなくて(なので、少しやってみようと思っていまアプリに『ウィザード』と『ナポレオン』入れてがんがんやってます)、『トランプゲーム大全』読んだくらいなのですが、「マストフォロー」というルール、おもしろいと思います。

「マストフォロー」というのは、先に出たカードと同じスート(マーク)のカード持っていたら必ずそれを出さなくてはいけないというルールで、まあ、いま新しく考案されたら欠点扱いされるルールでしょう(嘘ついて/うっかりして出せるのに出さないケースはどうするんだ!と怒られる)。

ただ、このマストフォロー、多くは特にテーマと絡んではいないんですよね。「そういうルールだから」ですまされる。

これをなんか意味あるシチュエーションにしてみたいです。

いま考えているのが、ヤクザの世界をテーマにしたトリックテイキングです。

こうすれば、「マストフォロー」のルールにも意味がつきます。スート(マーク)は、少ないですが、仮に2種類、白と黒にして、親が最初に出したカードと同じスートを出さなくてはいけないというのが、「ヤクザの世界では親分が白と言ったら白、黒と言ったら黒」の表現になるわけ。

プレイ感のイメージでいえば、白と言われているのに白のカードなくて黒出すときに、「オヤジのやり方にはついていけん」とか「無理言わんでつかあさいやあ」とかいいうセリフが出る感じになれば成功です。

ほか「日本的に空気を読む」場面でのマストフォロートリックテイキングも、考えられそうかな、と。

ゲーム内容的なものではないのですが、自分はプレイ人数を気にしてしまいますね。

声かけて集められる人達はいいんでしょうけど、自分は基本的に友人が少ないので二人プレイでもあまり苦しくならないゲームがいいなと思っています。

Karasu_K

昨日最後の話題について、前のページに投稿しておきました。

運要素をかなり排除したゲームというと、近年で思いつくのは「バロニィ」ですね。複数人対戦で、非公開情報はなく、手番順(手番の回数自体は同じ)の違いくらいです。それでいて盤は可変なので、最適解はその時々によって変わります。

実力と思惑がもろに出るので、結構ギスギスしやすいのが難点ですが、運要素の排除という意味では結構参考になるのではないかと思います。

実は2人用とそれ以外の多人数用のゲームでは、ゲームの骨組み自体が異なることが多いです。なので、4人用のゲームを2人で遊ぶとバランスが悪かったりするケースが多いのですね。「なんとか2人でも遊べるようにしてあります」みたいな感じです。

なので、もし2人で遊ぶ場合は専用にしつらえられた2人用を遊ぶ方が良いかな、とは思います。2人でしかできない以上、内容やバランスが最適化されています。

2人の時はそういったゲームを遊び、3人以上集まれるなら多人数用、と使い分けるほうが、より良いゲーム体験になるように思います。

トリックテイキングについては、デザイナーが誰しも一度は通る道(?)なので、ぜひトライしてみてください(私も昔『クロニクル』というゲームを作りました)。私が最も勉強になったのは『ドラゴンマスター』というゲームで、1980年代に出て長らく絶版だったのですが、『Indulgence』という名前で新版が出ました。参考までに。

>カナイさん

10選ありがとうございました。どんどん遊んでみたいと思います。

ところで、カタンが「近代ボードゲーム」の代表としてあがっていましたが、カナイさんが感じる近代ボードゲームの「近代性」ってどういうところにあるとお考えですか?

もし、差し支えなければ教えてくださいませ。

Indulgence、おもしろそうです。テーマの乗せ方もとても参考になりそうです。

ありがとうございます。トリテ制作にも挑戦してみます!

おれは今度こそダンジョンを探検したいです…

>架神さん

ダンジョンもの作りましょうよ!

私もちょっとやってみたい案もあるんです。ゲームマスターがゲームに参加するのではなく、ゲーム用の山札を事前に組んでおいてプレイヤーに渡すというタイプのカジュアルリプレイアブルレガシーシステム的なの。いやもうすでにあるかもしれませんが、あるならそれはそれで遊んでみたい。

さて、みなさま、本座談会も24:00にて終了です。

おつかれさまでした。

カナイセイジさんという日本を代表するデザイナーの方に、非常に近いところでいろいろお話をうかがえてたいへん有意義な会になったのではないかと思います。

カナイさん、参加者のみなさま、本当にどうもありがとうございました。

今回の座談会で、ゲーム作ってみようかな、と思われる方がいらっしゃいましたら、企画した甲斐があったと思います。

なお、トークメーカーボードゲーム部では、月1回のゲーム会を中心として、ゲーム制作を気軽に楽しめる環境を作っていきたいと思います。

次回のゲーム会は4月28日を予定しております。

ぜひともご参加ください!

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

大変申し訳ありませんが、私はゲームの歴史自体はそこまで知識があるわけではないので、存じているのは「カタン以前とカタン以後でいわゆるアナログゲームの内容に大きな変化があり、ゆえにカタンが近代ボードゲームの走りとされている」というくらいでしょうか。推測で話すなら、それまでウォーゲームやモノポリーのようなすごろくが中心であったボードゲームを新しく遊びやすい形にまとめ、さらに広まるきっかけを作ったのではないかと思います。
時間オーバーしてしまってすみません。ちなみに、ダンジョン探索タイプのゲームはRPGの本拠地アメリカで恐ろしい進化を遂げていて、巨大な箱のなかにデジタルRPGが一本まるまる遊べるような分量の内容物が入ったゲームが次々と作られています。現時点での代表格は『Groomhaven』で、あまたのゲームを押しのけてボードゲームギークであっさり1位になりました。

>カナイさん

ありがとうございます。「カタン以前以後」というくくりが多くの人に受け入れられているのは、やはりそこが画期になっている、という感覚が共有されているのでしょうね。

以前のゲームも以後のゲームもいろいろ遊んでみたいと思います。

今回は様々な質問にとても丁寧にお答えいただきまして本当に感謝です。

検索して箱のサイズ見ました>Gloomhaven

でかい!

これを遊ぶ人が相当数いるというのもすごいですね。

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登場人物紹介

ろれるり堂

1977年生まれ。生業は書籍編集者。

担当作家の架神恭介氏が『ダンゲロス・ボードゲーム』を作っているのを見て、「あ、ゲーム作るのおもしろそうだな」と思ってゲーム制作をはじめる。制作歴は半年。発表作はなし。

ゲームマーケット2018春2日目(5月6日日曜日)に「ヤマタノオロチ」と「ザ・悟り」というゲームで初出展します。架神さんのブースとお隣なので、みなさんいらしてくださいね。

アナログゲーム自体は、四半世紀前にスコットランドヤードとか遊んだりしててそれからずっと興味を持ちつつも、なかなか遊ぶ機会を持てずに各種有名作もほとんどプレイ経験なし。

好きなゲームは、『クーハンデル』とか『ブラフ』とか。



カナイセイジ
アナログゲームのデザイナー。アナログゲーム製作サークル「カナイ製作所」代表。
代表作はドイツゲーム大賞4位入賞作品『ラブレター』。
日本の「ミニマリズム」を体現する、小箱のカードゲームを多く手掛ける。
最新作は『文絵のために』。




架神恭介
作家、漫画原作者、サロンオーナー、そしてボードゲームデザイナー。
『戦闘破壊学園ダンゲロス・ボードゲーム』で昨年ボードゲーム界に進出。
本体はほぼ完売し、現在、拡張シナリオが第三弾まで発売中。
担当が触発されてゲームを作っては自分と至道先生を呼びつけてテストプレイに付き合わせてくるので、こりゃ参った、ということでトークメーカー・ボードゲーム部を立ち上げた。

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