第3話

文字数 413文字

少し久しぶりにあったあのひと、ひたすら優しかったな。
わたしたち少しずつ無理して、2人だけの時間を作った。
渋滞が、混雑が、わたしたちの時間を削った。
あのあと。
わたしは気だるさに、あのひとにくっついて眠ってしまいたかった。
わたしたちにそんなお金も時間もないの、わかってるけど。
女って、そういうものよ。
やっぱり喋るのは、要領を得ない。
あのひとドラマチックな事なんか出来ないし、やっぱりしょぼくれたちいさいオッサンだった。
でも、特別なんだよ。
誰でもそうかもしれないけど、わたしとあのひとは特別。
バカップル、ゲロカップル、上等だ。
受けて立つわ。
あなたたちの愛は、わたしたちより特別なのかな?
わたしは、あのひとでなければ誰も居なくて良いんだ。
あのひとは誰か居ないとダメみたいから、お金持ちの美女に言い寄られたりしたら、イチコロなんだって。
それすらわたしの為みたいに思えて、別れ際チューをわたしから、頭、撫でちゃった。
あのきょとんとした顔。
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