第4話

文字数 437文字

あれからわたしたち仲良くなった。
今度こそ大丈夫。
長い間のお互いに言えない事を抱えた冷戦状態。
それから何度も紛糾した挙げ句の大戦争。
お互いを傷つけあって、たくさん、たくさん、泣いて。
わたしはあのひと程は泣かなかったけど。
わたしだって辛い思いしたんだ。
だけど、あのひと以外ならいらない、それだけだ。
何しようが、何されようが、関係なし。
わたしたち、一滴の血も流さずに、乗り越えたんだ。
これは恋の無血革命だったんだよ。
もう大丈夫。
あのひとも毎日「好きだ」ってLINEして来る。
わたしは次のデートの計画を練る。
あのひとの待ち受けには、わたしのかわいい画像。
ああ、幸せ!
そうして過ぎた数日。
あれ?
なんだかまた雲行き怪しいぞ。
今回の大戦争の顛末を書いた無数の短編。
そのひとつ、「残像」の最後。
「もう会わない」
何勝手に決めてんだ。
また、あんな風になっちゃうの?
わたし、耐えられるのかな。
鬱って繰り返すのかな?
ずっと、こうなのかな?
それでも、わたしにはあのひとしか居ないんだ。
わたし、頑張る。
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