第3話 歴史は変わってゆくものだ

文字数 3,291文字

とりあえず、以下の動画を見てくれ(注:今は放送してません)

困りましたね、龍馬はボクの歴史ファンの一人だったのですが・・

ふーん、そうかそうか、坂本龍馬は教科書から消えるのか、まあしかたありませんね。

歴史的な事実では、ただのパイプ役、伝令役、パシリ?ならいたしかたない(重要人物ではあるが英雄ではない)ということだね

そんな身もふたもないこと言わないでください

文学の力って凄いよな・・じっさい司馬遼太郎の影響はものすごくて、文学界のみならず社会学や経営学、またはテレビドラマの制作にまで影響を及ぼしていたからな。しかしフィクションとして書かれたはずなのに、いつの間にか歴史上の事実になってしまうのはどういうことだろう?

さあ・・?

おそらく歴史をテーマにした小説があまりにも有名になると、反論を許さない風潮が生まれ、何年か経つと若い人は、それが事実だと認識してしまう。そりゃあ子どもの頃からそんな本や教科書に囲まれて育ったら、そう思ってしまうよなあ・・・

・・かもしれませんね

皆さん、偉大な作家の呪縛からは逃れてください、推しは良いけど沼にハマってはいけません。なし沼の淵に立ったら、まず周りを見渡してください、一方向だけが正解ではないのです

ちなみに「吉田松陰」はなぜ消えるんですか?

えーっと、わからん!・・・じゃあちょっとネットで調べてみるか


(ポチポチとスマホで調べる直さん)

某掲示板・・

[名無し]吉田松陰は教育者としては超一流だけど、では行動は何をしたかと言えばテロばっかり考えていたからだろう?

[名無し]幕府批判、黒船への密航未遂、脱藩・・と長州藩だって手を焼いていた、そもそも投獄されたのだって危険人物だから。

[名無し]要するに反体制過激派の育成者、"吉田松陰”本人も紀州藩の家老(水野)や、老中(間部)暗殺計画を練っていた、正真正銘のテロリスト、教科書には載せられないよ。

あーなるほど、教育者としては立派だったけれど、行動はすべて無謀で過激・武闘派だったからな、こりゃ教科書には無理だ!

映画だとカッコイイんだけどなあ、でも投獄されたのは悪い事をしたからだよね?

いやいや、幕末の偉人でしょう?

幕末の偉人は多ぜいいたさ。冷静に考えてみれば、西郷さんが戦争で北上して徳川に迫ったときも「無血開城」なんて言ってるけどさ、それは江戸(東京)の話であって、戊辰戦争は続いていたし、会津若松城(鶴ヶ城)と五稜郭(箱館戦争)はどうなんだよ?ってことさ、無血じゃないでしょ!

未来の子どもたちは『坂本龍馬』も『吉田松陰』も知らなくなるのかな?

歴史クイズの問題になりそうね

こうやって歴史は、少しづつ変わってゆくのですね・・・

カランカラン・・・(扉が開き、2人の客が入ってくる)

ヤーヤーヤー・・また来たよ~

こんばんは、一杯もらおうかな

あっ、先輩!(嬉しそうな鎌出)

いらっしゃいませー


よっしゃー!飲もうぜ

カウンターに集まり、飲み飲みトーク

・・だからぁ、歴史が変わるのはしかたないんじゃね?もう「1192(いいくに)年つくろう鎌倉幕府」じゃないのだから、聖徳太子もさあ・・・

聖徳太子じゃないっすよ、厩戸皇子(うまやどのおうじ)っす!

(ぐびぐび~)ダンッ!

なぜだ!なぜ上杉謙信も教科書から消えるんですか?おかしいでしょ?

あの地域は最上氏だろ、戦国無双やれよ、もがみ~萌えー

同じ上杉家なら”上杉鷹山(うえすぎようざん)”のほうが名君なのでは?

地味すぎじゃね?やはり大名ならドンパチ(合戦)やるべきだろ?

(ぐびぐびー)

合戦は、ビジュアル的には良いけれど、経済は破綻しますよ

クレオパトラは残すべきっすよ!ジントニックもお代わりッス・・

   喧々諤々(けんけんごうごう)



白熱議論中でも、カウンターの(すみ)で、不機嫌にほおづえをついてる女神ちゃん

酔っぱらった歴史オタクたちって、やーねー(プンプン)

もうすぐ閉店時間なんですが・・・(汗

シオドメの夜は更けてゆく・・・

 ★ファンレターの返信と読者さまへ


ムッシュウ村山、ファンレターをありがとうございます、『印象操作とは何か』では初めてのレターとなります。

大矢(わたくし)は、下っぱの元マスコミの一人として、現場と実際のオンエアには何か差があるのではないかと常に思っていました。でもまあテレビなんだし、エンタメなんだし、業界はそういうシキタリなのだろう?と思い込んでいました、が・・旧ツイッターとYoutubeやSNSの発展で、やっぱり変だとマスコミ・芸能界の闇があちこちで噴出し始め(ジャニーズとか原作改変とか)自分も知らなかった事柄も表に現れてきているようです。

「マスコミュニケーション」とは、大衆に伝達をすることが仕事です、この場合、判断するのはマスコミではありません、読者&視聴者が判断をするのです、マスコミはこの判断材料を提供するだけです、これは報道(ニュース)として新聞・ラジオのころからの基本でした。しかし紙面が増えるにつれて、解説やコラム欄というものができました、「解説者」という(しょく)によってはじめて「感想文」や「個人の考え(考察)」が生まれ、それがセットで載るようになりました。


池上彰 氏の解説はたしかにわかりやすいです、NHK「週刊こどもニュース」の頃からの経験で、万人にもわかりやすい言葉と話し方、素晴らしいスキルです。ただそれは、ひょっとすれば、ある特定の方向に大衆を誘導する手段にもなりえます、それは『扇動(せんどう)』となります、政治家が使うアレです、なのでマスコミは『第四の権力』とも呼ばれるのです(宗教も似ています)


それは本人が意図しようとしまいと現れる、数学の数式みたいなもので、「ファン」「信者」というものはほとんどの場合、その「対象」を信じるのです。「対象」とは人間だけに限りません、”オレはソニー製品しか買わない””レンズはニコンだ””わたしはシャネルしか身に着けないの””バイクはホンダ、車はトヨタに決まっとるやないけー!”

ゆえに『きのこ・たけのこ論争』は永遠に終わらないのです。


しかし読者の皆さん、バイクが好きなら、お菓子が好きなら、全部の会社の製品を乗ってみたい、食べてみたい、とは思いませんか?なぜ狭い範囲にこだわるのです?キットカットの全種類を制覇してからNo1を決めても良いと思います。


>指摘しないと分からない人たちがいるのも事実です

おっしゃる通りです、ただ「指摘しないとわからない人たち」は、今までどんなに検索しても調べても、ほぼ一種類しか情報がなかったのだから、そう考えてしまうのも無理はない、とも思います。だからわたくしは「選択肢」を提供したいのです。選択肢を書くと、それは多数派の逆もあるから、アンチになってしまうのです。

『織田信長は悪だった?』『キリスト教は良い事ばかりしている?』それに疑問をはさむ余地はない!・・・はたしてそうでしょうか?

歴史小説を書くときには、歴史を違う角度から見ることもしてみよう”って何かのハウツー本に載っていたような気がします?(ハウツーあるある)


村山先生、実は自分は現役の時には聞けませんでしたが、お医者さんへ取材したいことがあったのです、それは・・・

今でも医療業界は「ブラックジャックによろしく」のように体育会系なんでしょうか?先輩には逆らえない?

入院患者へ回診するときの人数は?わたしの時は3人でした、日によって変わりますね、1人は内科医でしょうか?

序列ってありますか?主治医の右後ろにいる人はファースト助手とか、気に入ってる後輩だとか・・・

職場での先生の立場もあるかもしれませんので、答えなくてもけっこうですよ、私はもう現役じゃありませんから()書いてみただけです。しかしどうでしょう、小説のネタにはなりませんか?


読者の皆さんも、会社では身近(ふつう)なことでも、一般の人では知らないことがたくさんあり、それは小説としても新鮮に読めるのです。こういった事が小説発想の手助けになれば幸いです。

それでは皆さん、削除されなければ、また書きますねー・・・


ー了ー

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