第22話:老人ホーム訪問と幸一の友人との海水浴

文字数 1,730文字

 その後、2015年6月4日、朝、証券会社の担当者からSPDR・S&P500ETFの気配値が、26400円と言われ、売りと助言され、500株、成り行き売りを指示すると1320万円で売れ、税引き後利益1200万円、投資残金が、2350万円となった。

 2015年1~11月の訪日外国人数は、日本政府観光局の推計で前年同期比47.5%増の1796万4400人に達した。円安に加え、日本発着の国際航空路線の拡充、査証「ビザ」発給要件緩和などを背景に、過去最高だった14年の年間実績「1341万人」を既に上回った。15年年間では1900万人台に達する見込みだ。

 訪日観光客が、炊飯器やカメラ、薬、化粧品といった家電やブランド品などを大量に購入する「爆買い」も注目を集め、今年の流行語大賞にも選ばれた。日本百貨店協会によると、外国人観光客向けの免税売上高「1~10月」は前年同期と比べ、約3.1倍の1610億円。ただ、中国を含む新興国経済の減速で、爆買いの勢いが鈍る可能性も考えられる。

 やがて2016年を迎えた。2016年1月、平島健一の父の痴呆が進んできたと、母から電話が入った。そこで、老人施設を見舞うと、父の平島一善が、健一の顔を見て、笑顔を見せた。今日は、どうしたというので、久しぶりに、訪問したと言い、具合はどうかと訪ねると、南側のガラス窓の前の椅子に座ると暖かくで気持ちよいと笑った。

 母に、聞くと寒くなると、眉間にしわを寄せて、辛そうな顔をするんだよと言い、いつも介護してくれす、ヘルパーさんの顔を忘れることが多くなったのが、心配だと語った。そして、冬は、特に、体を動かせなくなり食欲が落ちて、やせてくるのよと教えてくれた。そういえば、以前に比べて、父は、やせた気がする。

 母が、父のパジャマを上着をあげると、あばら骨が浮き出ているのが見えた。すると、母は、涙がこみ上げて、泣き始めた。それを見ている平島健一と奥さん、孫の幸一までも涙ぐんだ。そこで、健一が、食事は、ちゃんと食べてねと、父の手を握って離した。すると頭を垂れて、ハイと答えた。その後、来島夫妻の部屋を訪ねると元気そうであった。そして、また来ますと、来島夫妻に挨拶して老人ホームを後にした。

 2016年、6月28日、朝、証券会社の担当者からSPDR・S&P500ETFの気配値が、20590円と言われ、買いと助言され500株、成り行き買いを指示すると1030万円で買えた。その結果、残金、1320万円となった。また、梅雨を迎えて、雨合羽を着て、幸一は、自転車で中学に通った。でも、中学の友人が、できたと、嬉しそうに話していた。

 やがて夏になり、幸一は中学の仲間と海水浴に出かけると言い、どこの海水浴場に行き、いつ頃、帰ってくると伝えて出て行くようになった。9月になると、幸一が、両親に、高校は、横須賀高校を受験すると言い、問題集や参考書を買い込んで、勉強を開始した。当時の成績はクラスベスト5前後であり、目標は、学年ベスト10を目指すと父に言った。

 2016年、秋から受験勉強を開始し、夜遅くまで勉強をしていた。そうしている内に2016年が終わり、2017年となった。昨年の米大統領選で既存政治に不信を抱く白人労働者の心を掴んだ共和党のドナルド・トランプ氏が、第45代米大統領に就任。トランプ氏は就任演説で「米国第一主義」を宣言し、直後に環太平洋連携協定「TPP」からの離脱を指示。

 国際協調を掲げたオバマ前政権からの様変わりは世界に衝撃を与えた。トランプ氏は地球温暖化対策の国際枠組み脱退も表明。内政ではイスラム圏からの入国禁止や国境の壁建設を掲げた。ただ、幹部の解任が相次ぎ、、政権運営は不安定なまま。ロシアがトランプ陣営と共謀し大統領選に介入した疑惑はフリン前大統領補佐官の訴追に発展した。

 北朝鮮の故金正日朝鮮労働党総書記の長男で、金正恩党委員長の異母兄・金正男氏が2月13日、マレーシアのクアラルンプール国際空港で女2人から顔に液体を塗り付けられ殺害された。遺体から化学兵器の神経剤VXが検出された。金正恩体制の正統性を脅かす恐れがある正男氏を敵視していた北朝鮮当局の関与が疑われた。
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