第2話:「2匹で飼うほうが楽だよ!」を確信させてくれた2匹目

文字数 573文字

そうこうしているうちに、2匹目とのご縁があった。
1匹目と同じ生後2か月の雌猫で、今度はキジトラ模様だ。
たぶん、関西弁を話すことができる。
彼女との出会いを保護主さんにたずねると、ある日のコンビニの帰りに、
やせ細った母猫と偶然出会い、手に持っていたさつま揚げをふと投げてやると、
近づいてきて一心不乱で完食したという。
まさか、このたった1回の餌付けで自分の家にまでストーキングされるとは思いもしなかっただろう。
家の窓を開ける癖があったという保護主さん。
ある日、ちょっと家を留守にしている隙にちゃっかり土足で(いや、猫は常に土足か)部屋に入り込まれ、なんと、寝室にあるベッドの布団の中で4匹の子猫を出産していたというから仰天だ。
この人ならば安心できると見込んだのかもしれないが、なんとも賢すぎる。

そして、そのうちの1匹が我が家へやってきたというわけだ。
年齢が近いこともあり、1匹目の子猫と同じテンションで、互いの首根っこや手足を噛んだり、転げまわったり、部屋中を追いかけまわったりと毎日が大運動会だった。
そのうち、あら不思議!
1匹目の噛み癖は、ぱたりとなくなったのだ。
嘘でしょ!あの驚きは今でも忘れられない。
そうか、これが「2匹で飼うほうが楽だよ」に繋がってくるのか。
瞬間、腑に落ちた。
それから13年半の時を、2匹は本当の姉妹だと信じ込んで過ごしている。
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