第4話

文字数 380文字

いけない、仕事に戻らなければ。典子は買い置きの段ボール箱からヤマザキのマロン&マロンの袋を掴み、パソコンまで戻った。

ふう。やっと終わった。チラシ1枚で2時間もかかってしまったわ。飯の炊けた音がした。炊き立てのごはんほど、美味しいものはない。
定時まであと1時間。だが典子は我慢できない。台所まで走り、仕事をしながらどんぶり2杯の白米を女王の塩と焼肉のたれで食べた。Webカメラが付いていないので、こんなだらしないことも出来るのだった。こうして典子は、1日1升の白米を消費した。

いつもここで食べるから、食べカスをめがけてゴキブリが走っているのを目撃したこともあった。でも、掃除のために動くのも億劫だった。

典子はここ1ヶ月ずっと同じチュニックを着ている。腹回りがチュニックと同じ太さになってきた。
でも、いいの。
だって、会社に行かなくていいんだもの。
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