——外出できたんかい
文字数 372文字
祖父を弔いながらも葬儀に参加できない歯痒さがあり、そんなセンチメンタルな週末が明けた月曜日。
夕方に診察のため看護師が呼びに来た。
診察室に向かう途中で、看護師が私に尋ねてきた。
「そういえば雨季 さん、外出はいつにします?」
「……
「あれ、何も聞いてない? お祖父さんの件があるから御葬儀とかで外出希望出せるけど、どうするかって先生が言ってて……」
——え、ここ、外出とかできるの?
「あの、お葬式……今日でした……」
「え、そうだったの……」
何とも言えない気まずさが流れてしまった。
私は一体何のために甘んじて……。
外出制度について全く説明してくれない病院も病院だが、私もすっかり囚人気分で “何があっても外に出ることは絶対に許されない存在” として過ごしていた。
というか、いつ亡くなったと思ってるんだ。
もっと早く言ってくれよ……。
夕方に診察のため看護師が呼びに来た。
診察室に向かう途中で、看護師が私に尋ねてきた。
「そういえば
「……
外出
?」「あれ、何も聞いてない? お祖父さんの件があるから御葬儀とかで外出希望出せるけど、どうするかって先生が言ってて……」
——え、ここ、外出とかできるの?
「あの、お葬式……今日でした……」
「え、そうだったの……」
何とも言えない気まずさが流れてしまった。
私は一体何のために甘んじて……。
外出制度について全く説明してくれない病院も病院だが、私もすっかり囚人気分で “何があっても外に出ることは絶対に許されない存在” として過ごしていた。
というか、いつ亡くなったと思ってるんだ。
もっと早く言ってくれよ……。