ひびのにっき 2022/6/26 短歌とジェンダーと『短歌研究』

文字数 1,126文字

みなさんこんにちは。

私は春頃、『短歌研究』に短歌研究新人賞のため作品を送りました。
今回は二首掲載に留まりました。
短歌研究新人賞予選通過作です。
30首作りましたが一部です。





眼球の濁り見つめし鏡像のわが眼球を誰ぞ見つめし



君の夢つぶさに見ると告白す頸締めたとは終に言えずに








全体的にダークです。
おそらく、前衛短歌、塚本邦雄や寺山修司等の影響です。

『短歌研究』は、かつては硬派な賞だったかと思うのですが、うーん。
昨今の『短歌研究』の求めるような現代短歌、エモい短歌は私には詠めそうもありません。
個人的に合わないだけで、素晴らしい短歌ももちろんあります。

ちなみに、今回短歌研究新人賞の選評が物議を醸しました。
Twitterで燃えに燃えております。

それと言いますのは、某男性歌人、選者の方が、今回フェミニズム的短歌、「女性の生きづらさ」と括られる応募作品が多かったとしまして、

フェミニズム的短歌は追い風が吹いていて、むしろ「安牌」なのでその視点に乗っかっていいの?

と書いていたんです。
うわあ、と。

「安牌」。

いやあ。これはもう最悪ですね。
おまけになんだ「その視点」って。
エンパシー欠落も甚だしいです。
これは令和の雑誌なのでしょうか?

それでは、選者の言う「フェミニズム」や「LGBTQ」といった言葉で括られる/定義づけられる短歌の居場所は?
生きづらさを詠んでいる現代歌人たちは?

私はこういった「女性の生きづらさ」や「フェミニズム」を人ごとのように軽く、コンテンツみたく扱う男性選者に選ばれなくてよかったです。

例えば、私の嫌いなSNSの言葉に「ツイフェミ」「ポリコレ」と、当事者を揶揄する言葉があります。

フェミニズムとポリティカル・コレクトネスについてせめて論文一本くらい、著名な学者の作品くらいは読んでから、批判しろよ、と私は思ってしまいますね。
結局、フェミニズムだって生きづらさだって、自分には関係ない、という鈍い人にはひとごとなんですね。



私は昨年、『短歌研究』2021年8月号「女性が作る短歌研究」が読め嬉しかったのですが…。
同じ雑誌とは信じられませんね。

文学の世界では戦っている作家がたくさんおられます。特に、松田青子さんなど凄いです。かっこいい。




しかしまあ、なんだか未だに短歌界、旧態依然としていて辟易しますね。
はあ、絶望です。

今回初めて短歌研究新人賞に応募しましたが、『短歌研究』のこの数年のバックナンバーを読んでも現代短歌に心惹かれず。
ふわふわでゆらゆら。エモいです。

今後は送るのを悩みます。うーん。

自分の作りたい短歌、特に文語短歌を引き続きがんばりたいです。
そちらでは賞をいただけましたので、また日記に書きますね。
今回、怒りの日記、お目汚し失礼しました。
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