第2話 BL
文字数 302文字
良さげな岩だな、と青年は思った。
寝るのに良さげだと。
動画をむさぼるように観て、ろくに寝ていなかった。
片頭痛にさいなまれ、自業自得だと、今朝方もシェアハウスの住人にどやされた。
ぐしゃぐしゃと頭を撫でまわされた。
抱きまくら役をかってでてはもらえず、青年はすこし心が乾燥したように感じた。
コーヒーでも飲んでのんびり過ごそうかと思っていた。
だから喫茶店に来てみたのだが。
なんか、いい感じの岩である。
登ってみる。かたい。そりゃそうだ。岩だから。
ちょうど頭のあたるところが少し高くなっている。
そろりと横になってみた。
青年の記憶は目を閉じたところまではあった。
青年の夢の続きは誰も知らない。