5 文明と環境の関係が分かる!

文字数 589文字




生きるということは生物と環境の相互作用ですが、
人間は文明を通じてそれを行います。

まず、文明と環境の関係についていうと、
技術は人間から環境への働きかけであり、
政策は人間の環境への自己適応であるといえます。

技術は自然、政策は社会に働きかける印象もありますが、
今では次の理由から、技術というのは
人間が自然・社会環境に働きかけるための操作手段、
政策は変化した自然・社会環境に適応するための、
人間の自己制御とみるべきであると思います。

①自然科学的技術の発展:
人間の力が強まり、自然の脅威が減る一方、
資源の枯渇や環境破壊が問題となり
自然は征服・支配の対象というよりも、
人間の責任による管理・共生の対象となった。

②社会科学的技術の発展:
医学を含む自然科学に加えて、
心理学・社会学など人文科学や、
政治学・経済学といった社会科学が発達し、
人や社会を動かす技術への認識が深まった。

③政策の広域化:
政策の国際化や全地球的統治(グローバルガバナンス)の進展で、
〝自国が他国をどうするか〟というより、
〝世界全体でどうするか〟という視点が強まった。

④政策の分権化:
政治の民主化や人権増進の進展で、
〝統治者が被治者をどうするか〟というより、
〝国全体でどうするか〟という部分が大きくなった。

以上から、今後はより大勢の人が一緒に
技術の健全活用も含めた政策を考えて、
自分達自身を含む自然・社会環境を
適切に制御することが重視されるでしょう。
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