第2話 ライバル
文字数 1,834文字
白鳥家
お父様！？真貴とかいう転校生が気に入らないの！！早く退学にして！！
…麗子、それはできない。
どうして！？
お父様なら、学園に寄付金を出して生徒一人を退学にすることくらいできるでしょ！？
…真貴さんの娘さんと何があったかは知らないが、
真貴さんは大事な顧客なんだ。
うちの会社に多額の投資をして下さっている。
今、真貴さんの信用を失ってしまっては、会社が倒産してしまうかもしれないんだ。
…っ、真貴！！
あの目障りな女！！
麗子…！？
…外の空気を吸ってくるわ。
街中
…真貴…絶対潰す…(ブツブツ
あの、少しお時間よろしいですか？
…何ですか？
私、ファッション雑誌のCamCanに勤めております、佐倉木と申します。
(名刺を差し出す)
今、撮影に協力してくださる方を探しているのですが…
どうです？モデルに興味はありませんか？
あ、すみません。そういうの興味ないです。
(…これで何十回目よ。ま、こんな超絶美少女を雇いたい気持ちは分からなくもないけど？)
(…それにしても、大丈夫かしら？あの人。
私以上の美少女なんているわけないのに、私に断られたんですもの。)
(可哀想〜w
こんなことなら、OKしてあげればよかったかしら？)
(…なーんてね。
あー、気分良くなってきた。帰ろ。)
翌日
えーっ！！？
ハルマキちゃん、CamCanのモデルのスカウト、蹴ったのー！！？
あちゃー…
どうなってんの情報網…
そりゃ、ハルマキちゃんはスウェーデン人とのハーフで、めっちゃ可愛いもんね。
肌とか白くて綺麗で、金髪碧眼で、スタイル良くて…ホント憧れちゃうわ〜
なんで断ったの？
3日もしつこくスカウトされてたんでしょ？
んー…興味ないから！
(はあああああ！！？何それ…昨日の編集者、あいつに蹴られたから私で妥協しようとしてたってこと…！？)
(…許せない…潰す！！)
1時間目 体育
はい、女子のタイム測定始めるよー！！
麗子！今日こそ負けねーかんな！！
渚、張り切ってるね。
よーい、ドン！！
はあ、はあ
はあ、はあ
堀内！！記録7秒19！！
白鳥！！記録7秒02！！
くっそー！また負けたー！！
(当然でしょ。)
渚も速かったよ。
まあ、うちの学年で麗子に敵うのなんて、渚っちくらいだもんね。
(ふふふ…帰国子女だか何だか知らないけど…実力の差ってやつを思い知りなさ…
真貴！！記録6秒50！！
(はあああああああああああ！！？)
先生！真貴さんのタイム、ちゃんと計ったんですか！？
…ちゃんと計ったよ。
あのー、もう一回走りましょうか？
測定 2回目
真貴！！記録6秒58！！
あちゃー…やっぱ疲れが出ちゃったなー。
(嘘でしょ…！！？)
ハルマキちゃんすごーい！！
俺たちもあやかりたいもんですな。
なんで男子まで〜？
あはは。
(…むっ、向こうは半分西洋人だから有利なのは当たり前！！何ムキになっちゃってんの私！！)
げっ！次国語じゃん！！
ギャー！！小テスト返ってくるー！！
しかもあのロリコンの小野寺！！
マジ最悪！！
(…勝った！真貴はこの前帰国してきたばっかり…国語のテストなんて、ボロボロに決まってるわ。)
(…ふふふ、…今に見てなさい。)
2時間目 国語
小テストを返却する。
満点は、一人だけだった。
センセー！平均点何点ですかー？
…45点だ。
お前ら、少しは勉強して来いよ。
(出たよ…また説教…)
赤城ー
はい。
省略
白鳥ー
はい。(当然、満点は私よね？)
95点
(…満点…じゃない…？)
凡ミスさえ無きゃ満点だったんだがな。
ま、次回頑張れよ。
龍野ー
はい…
…何点だった？
93点…
すごいじゃん。
亜弥っちは頭良いからねー。
…そんな事ないよ…
省略
真貴ー
ほーい。
…真貴、満点はお前だけだ。
…帰国してきてから間もないのに、すごいじゃないか。この調子で頑張れよ。
やったー☆
(は？はああああああああ！！？なんで帰国してきたばっかのあいつが、私より点がいいのよ！！日本語勉強する時間なんて、いつあった！？)
休み時間
ガリ…ガリ…(爪を噛む音
麗子ちゃん…
…あー、ホント、イライラする！！
…ねえ、あんたたち。一緒にあいつをいじめようよ。
えー？一方的ーw
ああいう調子乗った奴は一回痛い目見たほうがいいのよ。
出る杭は打たれるって言うでしょ？
まー、たしかにちょっとムカつくよねー。
でもよ、あいつに手を出すのはマズイんじゃねーの？
犯人がわからないようにする方法なんて、いくらでもあるでしょ？
麗子アッタマいー！！
ふっ、当然よ。
…そうと決まったら、あの女を徹底的にいじめてやろ！！
この学園に来たことを後悔するくらいにね！！
あはははははは！！
