第1話

文字数 802文字

星空を仰ぎ見ると


昼空を仰ぎ見ると
地球の広大さを感じる
星空を仰ぎ見ると
宇宙の広大さを感じる
自分のちっぽけさを感じる

じっと星空を凝視していると
何とも言えない切なさや寂しさ
悲しみのようなものが
滲み出てくるのはなぜだろう

ここではあらゆる生死が
無限に繰り返されている
宇宙は生命に満ちている
この地球と同じように
ぎっしりと生命で満ち溢れている
同様に命の数だけ死にも満ちている

それを今 わたくしは 
宇宙の一角から俯瞰している 
間もなく この宇宙から
消え去ってしまうわたくしが
その現場を今こうして眺めている
それは確かなことなのだ

星空を見上げた時に湧きあがってくる
あの何とも言えない気持ちは
そんなことと関係があるのだろうか


ファンレターさまの紹介と私のコメント

 心を洗われる思いがしました。

お便り失礼します。TamTam2021さんの、ここ最近のご投稿作品は、戦争と平和、政治的な作品が多かったと思います。この作品はそれらから少し離れて、大変美しく、生きる者達の悲しみが含まれていて、心が洗われる思いがしました。戦士の暫しの休息のような…日々の喧騒と憂鬱を忘れさせてくれるような夜空を見上げていると、不意に泣きたくなるような、切ない感情が込み上げて来ます。自然の美しい物を目にし触れる時、幸せと哀しみ、そして不安が、ない交ぜになるようなこの気持ちの正体が何であるか何となくわかったような気がしました。広大な宇宙の中の、ほんの僅かな存在ではあるけれど、今日も小さな命のともしびを絶やすことなく生きている一人として、限られた一生を全うしたいと思いました。まだ肌寒い春の宵、夜空を眺めてみたくなる詩をありがとうございました。

 ありがとうございました。私の方こそ心が洗われる気持ちになるコメントでした。エゴイズムで満ちている自分とこの世界を少しは客観視できるようなひとときの休息がほしいです。そうすれば私も少しは楽になれると思います。
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