榎本レン

文字数 2,507文字

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私は波切音々、今私は、希望崎学園のとある戦いに挑もうしている

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それは学園に警察官を呼び、挑戦者と模擬戦を行う催しだ

挑戦者同士でランダムにペアが選ばれ、タッグを組んで警察官と戦い、勝てば賞金と、景品が貰えるのだ

当然、警官は魔人として覚醒している

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ええ、と私のペアの人は…
あなたが波切音々さんね。私は冬凪ユキよろしくね。

ところで景品の話、聞いた?

冬凪ユキさん、今日はよろしくお願いします

ええ、確か、警察官を倒した人しか賞金は貰えないのだとか

そうよ、つまり、私達はペアであり賞金を争うライバルってこと

負けないわ……

そう、なんと警察官を倒した相手にしか賞金は貰えないのだ。支援賞はカップ麺だった気がする……

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ええ、私も負けません! お互い頑張りましょう
おお、譲ちゃん達が相手か、よろしくな。

さっそくだが、始めていいか?

ええ、構いません。
私も構わないわ
それじゃあ、スター……おっと忘れてた

ルールの説明をしなきゃな

ルールは俺の魔人能力を破って傷をつければ勝ちだ

譲ちゃん達は……戦闘不能、気絶で負けってところか

ハンデとして俺の能力を説明しておくぜ

俺の能力は全身を鉄のように硬くする能力


それじゃあ!スタートだ!
先手必勝、砕音波!(
硬化! くぅ、あっぶねぇ!
まさに音速、砕音波が警察官に襲いかかったが、硬化によって防がれてしまう。

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ですが、三半規管にダメージは与えたはず、このまま……
それは……どうかな!
そんな!ぐぅ!
なんと警官の気配がその場から消え急に目の前に現れたのだ。私は飛んでくる拳を辛うじて刀でガードしたが、吹き飛ばされてしまう。

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そこまでです!!
空間把握でも追えないなんて……
三半規管にダメージを与えるか……いい考えだが、言っただろう

俺の能力は全身を鉄のように硬くすると、それは身体の内部も例外じゃない

音の振動に耳の内部や脳がダメージを受けなければ無傷さ!

ま、スピードは自前だけどな!
私を忘れてもらっては困るわ!
おっと、路面凍結ね 周囲を凍らせるのかこりゃ厄介だな
これでさっきみたいに速くは動けないでしょう 石入り雪球!
ああ、だが!甘いぜ!動きを完全に封じるぐらいじゃないとな!
私は周囲の気配から驚愕した

なんと、警察官は硬化した拳で周囲の凍結している部分を吹き飛ばしたのだ!

そして雪球を涼しい顔でかわしている

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ん?……今何か違和感が……? かわ……した?

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もしかして……
それで終わりか? なら、今度こっちからだ!
きゃっ……ぐうぅ……
今ので気絶させるはずだったんだが、何か仕込んでたな?
疾風のようなスピードで叩きこまれた拳、気絶させるには十分なようにみえたけど、これは恐らく……

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雪を大量に服の中に仕込んでたの……
(このままじゃ勝てない…… 勝つには彼女との協力が不可欠、そして、私の今の作戦だと……賞金は)
(しょうがないわね!このまま負けるより勝ちを取りましょう)
こっちよ!砕音波!
音の嬢ちゃん、それは効かねえって
(それは……どうかしら……)
ほー、なるほどなー 即席の煙幕みたいなもんか
私は煙幕——つまり砕音波で地面にある雪や土ぼこりを巻き上げたのだ

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俺の砕いた地面とかも利用してやがる 

雪の嬢ちゃんといいなかなか頭のキレる嬢ちゃん達だ

(今のうちに……!)

ユキさん!

私は空間把握を使い、ユキさんのところへ素早く移動し、警察官から遠ざけた後、作戦内容を伝えた

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え?! でもそれだと、あなたは……
いいの…… 運がなかったのよ これ以外の作戦は思いつかない 負けるよりはずっとマシです……面白い戦いができたし それで十分
そろそろ煙幕が晴れます 行きますよ!
***

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さあて、奇襲なら煙幕が晴れる前にくると思うが……
はぁぁぁあ! 
硬化!まさか真正面とはな… ふん!
やっぱり、この人は…… 硬化した腕と私の刀がぶつかり合う


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砕音波!
間髪入れずに砕音波を叩きこむ。

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ゼロ距離か……だがダメージは入らんぞ?
(不敵に笑う顔)
ッ!——下かッ!
凍結……! これでどう……おじさんの言ったとおり動きを止めたわ……
煙幕で視界を奪い、刀と砕音波で俺の意識を釘付けに、下から足を凍結か……見事だ だがいくら動きをとめても俺に攻撃は通らん!
音々さん!作戦通り、おじさんが暴れないように抑えてて!
私は刀で警察官の腕を抑え込む

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特大雪玉……はぁはぁ
チッ!こりゃやべぇな
警察官さんはずっと硬化していれば良いのに、ユキさんの雪玉を避けたりわざわざ硬化し直していたでしょう

だから、思ったのです 硬化には制限時間があり、再使用には時間が必要なのではと……


バレちゃあ しょうがねえな

だが、まだ負けてやる気にはならねえな!

刀が押し切られ、拳で足の氷を砕き、そのままユキさんの方へ迫る。

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まだああッ!
そりゃ蛮勇ってもんだぜ——音の嬢ちゃん
うぁっ?!……
拳を刀で受け止めたが、拳は2つあるのだ

もう一方の拳を腹にまともに受け派手に吹っ飛んだ私は意識が薄れていく

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ユキさん後は……頼みました……
完成したわ……これが全力、特大雪玉ぁぁぁ!
チッ間に合わなかったか?!
このまま、雪の重みでおじさん能力の制限時間まで押し切るわ! 中には大量の石も混ぜてる無傷はありえない!
うおおおおおお!
***

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はぁはぁはぁ……耐えた……耐えたぞ
これで、もう……なに?!
再度、足を凍結させてもらったわ 石入り雪玉!
硬……時間切れか……
おじさんの腕に雪玉が当たり、血が出るのを確認し、私は凍結を解いてその場に倒れた

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***

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その後、目が覚めた私にユキさんは——

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私の負けよ、悔しいけど、私、音々さんに守られてばかりだった だから賞金はあげるわ
ペアだから当たり前のことをしたまでです!

倒したのはユキさんなんだから、ユキさんが受け取ってください!

それじゃあ私の賞金の使い道は貴方にあげること!これで良いでしょ!
そんなこんなで私は結局ユキさんに押し切られてしまった 


今度、お詫びに雪合戦に誘ってみようかな

ユキさんと剣道で勝負するのも楽しそう

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ねぇ、音々さん、またどこかでペア組みましょう!
ええ!きっと!
私達は、お互いの拳を突き合わせた

うん、きっと私達最高のペアだ——

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おしまい

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登場人物紹介

なみきり 音々ねね



幼いころから居合いなどの剣術を学んでいたが、ある日、目が視えなくなってしまう。



悲しみに暮れた、音々をみかねた音々の師匠である父は、「私は幼い頃、コウモリのように目が視えずとも動き、刀を扱える剣客を目指したものだ、まだやれることはあるぞ」と励ました。



その後、音々は父の言葉からコウモリをイメージし、訓練を続けたことで魔人へと覚醒した。



丁寧な口調で喋るものの、強敵との戦いに心が躍るようである。



 



○能力:強力な音波を出す能力



身体の全身から音波を出すことができる。



周囲に微細な超音波を放つことで障害物や人の位置を把握できる空間エコーロケ把握ーション



身体の中で音を共振させ、口から強力な音波を放ち、相手にダメージを与えるハウリング音波バーストがある。ハウリング音波バーストは硬い岩程度なら破壊できる威力を持つ。



超音波によって相手の三半規管にダメージを与え、平衡感覚を麻痺させることも可能である。



戦闘スタイルは刀を用いた居合い切りを得意とする。



刀は対魔人戦を想定し作られた刀のため、刃こぼれや錆を防止する特殊なコーティングが施されている。



 



○戦う動機:魔人との戦闘で自身の力を試したいため。



○台詞例:私はこの戦い凄くワクワクしています。



 



作者:榎本レン

【名前】冬凪ユキ


【性別】女性


雪合戦が大好きなあまり、いつでもどこでも雪合戦ができるようになってしまった魔人。何かにつけて雪合戦で勝負しようとするが、勝てたことはあまりない。


【能力名】ヒエピタラッシュ!


自分から半径50メートル以内を一瞬で雪景色にする能力。雪だけでなく雹も作れる。


【戦う動機】雪合戦がしたいから。


【作者】ヤドナシ

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