第7話 英雄王の感嘆
文字数 333文字
「あれはまずい……」
士気の練度の次元が違い過ぎる。おそらく、一騎当千もの戦力だ。
「陛下! 兵達が恐れ戦いて逃走していきます!」
おそらく、この戦いの勝敗は。
「逃亡する兵達に伝達せよ、『生きて本国に戻れ。全ての責任は王たる我にあり』」
「しかし、それでは……」
「ムスリムをを護るのはアッラーより託された余の崇高なる務めである。これを破りたいのであれば余の屍を踏み越えて行け」
「ハッ! しかとスルタンのご命を承ります。陛下? では、あなた様は?」
「余か? 最期まで指揮を執るのが王の務めよ。それにな」
初めてだ。負けると判った瞬間でもこの様な気持ちを抱くなどとは。
「視たくなったのだ。あれほどの軍勢を、地をも揺るがす軍勢を従える偉大な王の御姿とはどの様な人物なのかをな」
士気の練度の次元が違い過ぎる。おそらく、一騎当千もの戦力だ。
「陛下! 兵達が恐れ戦いて逃走していきます!」
おそらく、この戦いの勝敗は。
「逃亡する兵達に伝達せよ、『生きて本国に戻れ。全ての責任は王たる我にあり』」
「しかし、それでは……」
「ムスリムをを護るのはアッラーより託された余の崇高なる務めである。これを破りたいのであれば余の屍を踏み越えて行け」
「ハッ! しかとスルタンのご命を承ります。陛下? では、あなた様は?」
「余か? 最期まで指揮を執るのが王の務めよ。それにな」
初めてだ。負けると判った瞬間でもこの様な気持ちを抱くなどとは。
「視たくなったのだ。あれほどの軍勢を、地をも揺るがす軍勢を従える偉大な王の御姿とはどの様な人物なのかをな」