第6話 花守
文字数 183文字
花守が
世話する花壇や
ボランティア
脇でひっそり
マーキングするイヌ
風車
辰巳の風に
ゆらぎけり
見つめて笑う
呆けた老婆
踏み蹴られ
艱難辛苦の
時を経て
ささやかな才能
珠となる
路地裏の
茶屋の店先
サイダー瓶
水滴キラキラと
一日が終わる
道端で
地野菜売る
おじさんの
前歯ない顔
100円にほほ笑む
色褪せて
一山となる
ボケナスや
陰でひっそり
麻婆となる
そら豆の
殻が積まれたる
夜の膳
宴の後の
灯の消えた座敷
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