テイスティング

文字数 141文字

「兄さん、何のんでる?」

 兄の鷹仁が掌より少し小さい盃で何か飲んでいた。鶴の絵の描かれた、綺麗な朱塗りの高価そうな器だ。

「お、雪。お前も飲んでみるか?」
「ん」

 反対側から一口もらった。

「兄さん、これ……」
「どー見ても牛乳なんだけど、どー味わっても酒なんだよなぁ……」
「うん、不思議」
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