おてて

文字数 189文字

 友人の妹(以下、白雪)が廊下の床に腹這いになっていた。

「どしたん?」

 声をかけると顔を上げた白雪は、床に程近い壁にできた穴を指さした。

「おまんじゅうをぬすんだおててがここにはいった」
「ふうん……」
「え、君ら、何をしてるんだ」

 妹と更に友人が揃って床に這い蹲っている光景に、鷹仁は目を丸くした。今度は二人から事情を聞いた彼は、井戸水に洗剤を混ぜたそれを穴に注ぎこんでから塞いだ。
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