オネエ刑事の事件簿
前のエピソードへ「第1話 問題編・前編」
文字数 1,183文字
(あ、いたいた。あの子が茂部ちゃんかしら?
写真と服が一緒だし、きっとそうね)
黒鵜ちゃん、黒鵜ちゃん!
ほら、あそこ。見なさいよ。やっぱりイケメンじゃない!
んもう、怒りっぽくて嫌ねえ。
黒鵜ちゃん、更年期障害なんじゃないの?
茂部を見てみなさいよ。お肌もつるつるで、さすが二十歳よね。
ヒゲ剃り跡が青くないって、うらやましいわ~!
剃り跡は、ヒゲの太さが原因なので、年齢は関係ありません。
そして自分はまだ二十代です。
わかってるわよ! でも若いって、それだけで憎たらしいわー。
早くオッサンになる呪いでもかけてやりたい!
わかってるわよう。
ちょっとした部下とのコミュニケーションじゃない。
こんばんわー。茂部さんよね?
疲れてるところ申し訳ないんだけど、ちょっとだけ、お話聞かせてもらって良いかしら?
……え、誰!? オカマ?!
オカマじゃなくて、オ・ネ・エ。
もとい、尾根です。これでも警部よ? よろしくねん♪
それでは失礼しますね。
――さ、黒鵜ちゃんも行くわよ。
ふふーん。
まだまだね、黒鵜ちゃん!
これは狂言誘拐よ。
黒鵜ちゃん、茂部の交友関係、調べておいてもらえる?
――いったい尾根はどうして、狂言誘拐だと気づいたのでしょう。
★いいね!
ファンレターを書く
次のエピソードへ 第3話 解答編
作品お気に入り
尾根警部。
通称オネエ刑事。体は男だが、心は乙女。
黒鵜警部補。
尾根の部下。優秀だがドSで口が悪い。