MAGNET MACROLINK

文字数 1,195文字

 そして第二回目のレビューは、ここにしておくのが筋だろう。
 第一回で語ったように、筆者がはじめて投稿した記念すべき投稿サイトにして、いまはなき(だからあるよ)「MAGNET MACROLINK」である。
 さておき――。
 どうして初投稿にマグマクを選んだのかといえば話は単純で、当時コンテストの参加先を探していた筆者の個人的なタイミングとドンピシャで、「夏のホラー大賞」的な短編コンテストを開催していたからである。終わり。
 ……というのもなんなので、もう少しだけもろもろのお話をしようと思う。
 わりとご存知の方もいるかもしれないしいないかもしれないが、マグマクといえばその頃「過疎サイト」でググるとノベデイと双璧をなす、新興投稿サイトだった。
 とはいえ、あちらにはあちらで「投げ銭システム」や「人気があれば公式連載」というどこかで聞いたこともあるようなウリがあり、「マグマク大賞受賞者は、自社ラノベレーベルから即デビュー!」というフットワークの軽い強みもあり、当時はけっこう注目を集めていたような記憶もあったりなかったりする。
 たしかノベデイで完結している小説の中にも、公式連載だった作品があるはずだ。
 ――だがしかし。
 そんな前途洋々なサイトにケチがついてしまったのは、何回目かの大々的なコンテストを目前に控え、紙の出版業務から撤退してしまったところにある。
 しかもコンテストの商品として「受賞作の書籍化」をうたっていたため、なんと締め切り間近の土壇場になって、コンテスト自体が中止となってしまったのだ。
 ちなみに筆者のもとにそのニュースが飛び込んできたのは、前回急づくりな短編ホラーで惨敗した結果を鑑み、入念に入念なリテイクをくり返して練り上げた自信作、「伝怪」が全話投稿完了して意気揚々とエントリーし終わった直後。ツイッター経由で応援していただいた皆さまに大々的なお礼ツイートをして、「お疲れ様でした、受賞期待しています!」と叱咤激励のリプを多数いただいた翌日のことだった。
 ……や、それってあんまりといえばあんまりじゃない?
 おかげで筆者は、「ありがとうございます、頑張ります!」と言った舌の根も乾かないうちに、「すみません、コンテスト中止になりました」と土下座ツイートをしたものである。盛り上がるだけ盛り上がったあとだったので、あれはマジにきつかった。
 とまぁ、やつあたりの恨み節はこのくらいにしておくとして……使用感としては、意外にも高得点。後発サイトの利点を利用した各システムのパク――取り込みがかなり入念な取捨選択をしてから導入されており、投稿のしかたにちょっとクセはあるものの、縦読みビューの見た目のよさといい、サイトのデザインといい、わりとそつなく上出来だったと思う。
 ……筆者はすでに、投稿作は全部ひきあげちゃったけれど。

☆☆☆★★

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