第1話

文字数 1,029文字

デンコは永久にレッドカード

デンコが最近 
またテレビに出ているので驚いた
福島での事故があったので
もう 永久に出てくることはないだろうと
少し気の毒にも思っていたのだが
まさに会社ともども厚顔無恥で
ぬけぬけと電気は大切にね などと
拭いきれないほど汚れた口を拭って
何もなかったかのように またまた
電波に乗ってテレビの画面に戻ってきた

東電から多額の報酬を貰って
キャラクター契約をしたり作品を提供した
漫画家や画家はどう思っているのだろう
あれだけの非人間的で犯罪的な大事故を起こして
未だに全く解決の目途が立たなくて
多くの人たちが故郷を追われて苦しんでいるのに
あの史上最悪と呼ばれる原発事故の後でさえ
自分の作品がそんな犯罪的企業の広報に
いまだに利用されているということを
当の作家さんたちはどう考えているのだろう

デンコは永久にレッドカードだ
デンコがテレビに戻ることが出来るのは
福島の原発事故が終息し故郷を追われた
福島の人たちが再び故郷を取り戻した時だ
それは どれほど先のことになるか分らぬが
それまではデンコも 東電とともに
レッドカードだ もちろん
最も罪が重いのは嘘とカネにまみれた
無謀な原発推進政策をひたすら進めて
この大惨事を招き今も全く反省などせずに
一部の利権のためにのみ日本国民の命を
危険な賭けに差し出しながら
狂気の原発推進策に再び舵を切った
この国の政府と財界であることは言うまでもないが


ファンレターさまの紹介

 悲劇を繰り返さないために

能登の珠洲市に原発を作る計画があったと知った時は驚きました。大地震は日本のどこで起こるかわかりません。福島第一原発の事故は日本だけではなく世界中を震撼させました。もう二度とあのような事故は起こしてはならないのです。それなのに東電はまた、あのキャラクターを使い、一昨年の12月頃からCMを再開しました。ほとぼりが覚めただろう、でんこの謹慎は解けて、また受け入れて貰えるだろうという、東電と政府、財界の考えの甘さや汚なさを嫌でも見せつけられたような気持ちになります。小学生の頃に福島第一原発の標語を考えた方は自責の念を持ち続けているようです。この標語を出す前年にチェルノブイリ原発の事故があったようなのですが、この標語が採用されたことで、原発の危険性を隠すような形になってしまったと…。悲劇を繰り返さないために、私達は明るい安全なイメージに騙されないよう、しっかりとジャッジして躊躇わずにレッドカードを出して行かなければならないと思いました。

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