第2輪 薔薇の館
文字数 2,074文字
翌朝。
エドガーが目を覚ますと、窓から強烈な朝日が差し込んでいた。
慌てて布団を被り、声を荒げた。
そういう事もありましょう。
しかし個々の精神球の回転の向きと受容の抵抗度によって受ける印象というものは変わります故。
エドガー兄さんを擦れていると言ってきた人は、過去に同じような体験から擦れていると言われて、擦れていると言う状況を勘違いした、質の悪い伝言ゲームの被害者になっているのかもしれないし。
エドガーが赤い薔薇を食べている間に、イシュタルはそっと部屋を出た。
広間に向かい、チョークで魔法陣を描く。
手を組み、呪文を唱え始める。