第36話「最終話」佐藤君の結婚と子供の誕生

文字数 2,322文字

 その段ボールをテープで長方形にしてビニールの袋に和柄の綿の手ぬぐいガーゼ手ぬぐい、タオル、粉末の日本茶、可愛い図柄の団扇、和柄の包装紙、和柄・漢字入りプリントTシャツをそれぞれ分けて入れ7つの段ボール箱に入れた。品物に簡単な使い方を書いたプリントしたシールを貼った。それが終了したのが18時近くで数回に分けて、段ボール箱を商用ワゴン車に全部、積み込んだ。

 その後、夕飯をいただいた。翌朝9時半に岩村さんと佐藤の2人で出かけ佐藤が店の人と話して商品の入ったビニール袋を店に運び込み販売価格を卸値を確認して集金して回った。1日で約半分の契約した店に品物を配送した。翌日も9時半から出かけて残り半分の契約店に契約商品を納品も全て終わった。その晩は美味しいつまみを買って岩村さんと酒盛りして今後の商売繁盛を祈願して乾杯した。

 そして夏になり粉末の日本茶、タオル、ハンカチ、手ぬぐい、団扇が、売れ始めて、早いところでは10日後に再度発注が来て売れた分の卸売り代金を集金して回った。2週間後には再発注が出て再び20kgの海外宅急便でマドリードの岩村さん宅に7月27日指定で商品を送ってもらった。その後、商品が届いた。

 1ヶ月を超えた頃にスペインの大手スーパー、メルカドナ、スーペルコル、イーペルコル、ドイツ系リデル、フランス系カルフールの5社から扱いたい商品が指名され大量注文を出すので日本から直送できないかと言われた。その時、佐藤が岩村さんと同行して、あらかじめ発注数量の卸価格を指定した口座に入金してくれるのなら応じると話した。

 すると手数料2%欲しいと言われて月間販売金額が目標を超えた段階で2%のバックマージンをスーパーの口座に入金することで納得してもらった。その後、注文が増えて、たまに生産の関係で欠品を起こすケースも出て来た。その後11月を迎えてホッカイロを紹介すると注文が大きいので3社の商品を直送形式で売り始めて大当たりした。

 やがて2015年を迎え、売上高が上昇してきて十分な利益が出た。そして2015年6月1日、佐藤文昭は佐原朋子さんに結婚を申し込みを受理された。6月24日にポルトで結婚式をして神奈川大学スペイン語学科の仲間4人に佐藤の会社で働かないかと誘うと了解してくれた。その後1人がバルセロナに引越し仕事を開始。もう1人がバレンシア。

 残りの1人がセビリア引越し、それぞれの地元で佐藤商会のユニークな日本の商品の販売拡大を推進してくれた。しかし、指定した会社の事務所に勤務時間を決めて仕事をするのではなく、非常勤社員として,自宅勤務で、自分のエリアの純利益の増加によって、給料が決まる様にして、観光のガイドや、その他の仕事と並行して仕事を依頼し喜ばれた。

 2015年10月12日に佐藤朋子さんに男女、双子の赤ちゃんができて2016月4月14日が出産予定日となった。それから岩村さんも佐藤商会の副社長として採用し、佐藤文昭が子供の事で動けない時に社長代理としてスーパーや、得意先を訪問して交渉してもらった。やがて、2016月4月14日、無事に2人の子供が生まれ佐藤幸太と佐藤繁子と名付けた。

 10月12日には日本から小田夫妻と佐藤君の御両親が駆けつけて可愛い孫を抱いて大喜びした。その後、2016年1年間の佐藤商会の純利益が1億円を超えた。しかし佐藤文昭は、これ以上仕事を拡大する事なく、地元、ポルトガル、隣のスペインの人のように家族を第一に、しっかりと休みを取って、旅行をして、人生を楽しみながら、それなりの収入を得て行く方針で,会社を運営していった。

 2017年になり成田からマドリードへの直行便ができてポルトから日本の行き来が楽になり小田夫妻も佐藤君の両親も毎年ポルトガルを訪れるようになり2017年7月2日にポルトに来て8人乗りのワゴン車を借りて7月6日から車で1時間でアゲタまで行きアゲタ駅近くの駐車場に車を止めた。

 そして乳母車に子供達を乗せて商店街の天井がカラフルな傘で埋め尽くされた「アンブレラ・スカイ・プロジェクト」と呼ばれるアーケードを埋め尽くす傘の展示会場を歩いて周り、多くの写真を撮って来た。町の階段や壁にもカラフルな絵が描かれ,とても楽しい風景だった。その後、再び車に乗って40分ほど、海の方へ向かうと、個性的なストライプ模様の可愛い家がたくさん建っていた。

ここコスタノバはパジャマシティと呼ばれるストライプ模様のカラフルなユニークな家が建ち並でいた。駐車場に車を止め散歩しながら多くの素敵な家の写真を撮って昼過ぎになったので、海の幸の美味しい店に入り、海鮮パスタやサラダを食べた。その後、近くのマーケットで魚屋、名物のお菓子、ワイン、お土産を買って夕方17時にはポルトに到着した。

 その後、7月9日にポルトからLCCでマドリードに飛んで、いつも世話になってる岩村さんと夕食を共にした。その席で佐藤君の両親が岩村さんに、お礼を言い、これからも宜しくと挨拶をした。その晩、本場のフラメンコショーを佐藤君の両親と岩村さんと小田夫妻が見に行きホテルに戻って床についた。

 翌日は、ゆっくりと9時に起きてマドリード空港13時発、成田、翌日の朝9時半着の直行便の飛行機で日本に帰っていった。その飛行機を見送る佐藤文昭と奥さんの朋子さんは飛行機の後にできる飛行機雲の白くて力強い、軌跡を見て自分達、家族の今後の人生、子供達のためにも、あのように、まっすぐに力強く生きねばいけないと心に誓うのであった。「終了」
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