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文字数 927文字

 さて、サービス初日。何となく、ウキウキしている私がいた。
何が起こるのやらと、私は期待していたのだ。
 こんな気持ちになったのは、離婚してから初めてだった。
これから、どうしたものかと思ったが。
いつも通り、いつも通りとコンビニで、タバコと弁当を買った。
 考えたら朝なので、何も起きる筈も無かったのだが。すると、キャンペーンですと、クジをひかされた。そしてビールが当たった。

 う~ん、違うなと、私は笑いながら会社へと向かった。
 そして、いつも通りに午前の仕事を済ませてお昼が来たしまった。こんな事なら、外食にするんだったと私は、自分の机で食事をとらず。
社員食堂へと向ってみた。
 以前は、仲間とガヤガヤと良く社員食堂で、昼食をとったものだ。

 今は仲間と呼べる者はいない。後輩から仕事の話をされても、大したアドバイスも出来ない私がいる。
最早、会社からもお荷物扱いなのかな、と嫌になってくる。
 私は社員食堂の1番奥の席に座った。
人がいなかったからだ。
サプライズを求めて、人のいない所に座るのもおかしなものだった。すると、弁当を食べる私の前に、お茶が出された。

「どうぞ」

 それは、見知らぬ女性社員だった。
しかも若い二人連れ。
 うん?こんな娘いたかな?
何処の部署だと思っていると。

「前、良いですか?」

と、お礼も返事も聞かずに勝手に座った。
 ああ〜、これかな?と思ったが。
まだまだ偶然も有り得る。いや無いな、と私はニヤニヤしながら。

「お茶、ありがとう」

とお礼を言った。彼女達は笑顔で喋りかけ、
どうでも良い話をして、食事を楽しませてくれた。そして、鯛島さんは最近、離婚されたんでしょ?と聞くので。
おいおい、そんなプライベートな事をと思い。

「どうして知ってるの?」

と聞くと、

「女の独身男性リストを、なめたらいけませんよ」

と笑って言われた。
 あははは、いつからこんな、馬鹿な話をしていないのだろうか?とニコニコしていると。
彼女達は食事を終わらせ。

「今度、皆で飲みに行くので。鯛島さんもお誘いしますね。鯛島さんにお似合いの、私達より年上の独身女性もいますから」

と屈託の無い笑顔を残して去って行った。
 私は話半分でも嬉しかった。
 そして山田君、楽しかったよと私は、心の中で感謝した。
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