というか、ここどこ?
文字数 429文字
無人駅なのだろう。駅構内に人はいなかった。改札や利用者が少ないところは、地元の駅に似ている気がする。
……人はいなかったが、代わりに別の何かならいた。
「切符ヲ拝見シマス」
「ああ、はい」
改札口をふさぐように、鳥のような、大きさとしてはカラスくらいの何かが止まっていた。きちんと制服や帽子を身に付けているところをみると、ここの駅員だろうか。よく見ると、ハサミのようにも思える。
不思議に思いながらも、鞄の前ポケットに入れていた切符を出す。
駅員さん(とりあえずそう呼ぼう。『鳥のような何か』では長い)は、何度か首を傾げ、じっくりと切符を確認した。満足げに頷くと切符をくわえ、パチンと音を立てて穴を開けた。
「ソレデハ良イ旅ヲ」
駅員さんは右側に移動し、道を開けてくれた。ようやく改札を通れるようだ。
「ありがとうございます」
こうして私は、この町へと足を踏み入れた。そしてこの町で、私は十数年振りに、懐かしい人達と会うこととなる。
……人はいなかったが、代わりに別の何かならいた。
「切符ヲ拝見シマス」
「ああ、はい」
改札口をふさぐように、鳥のような、大きさとしてはカラスくらいの何かが止まっていた。きちんと制服や帽子を身に付けているところをみると、ここの駅員だろうか。よく見ると、ハサミのようにも思える。
不思議に思いながらも、鞄の前ポケットに入れていた切符を出す。
駅員さん(とりあえずそう呼ぼう。『鳥のような何か』では長い)は、何度か首を傾げ、じっくりと切符を確認した。満足げに頷くと切符をくわえ、パチンと音を立てて穴を開けた。
「ソレデハ良イ旅ヲ」
駅員さんは右側に移動し、道を開けてくれた。ようやく改札を通れるようだ。
「ありがとうございます」
こうして私は、この町へと足を踏み入れた。そしてこの町で、私は十数年振りに、懐かしい人達と会うこととなる。