文字数 520文字

「堀垣さんは今、人気急上昇中の女優ですが、まさかの心霊番組に出ますか」


男が渚に話をふる


「そうですね。心霊番組は初めてなんですが、小さい頃から幽霊とか見えていたので、怖いですけど楽しみですね」


微笑みながらそう話してくれた。美人で優しい笑顔だったので、男も嬉しい気分になる


「えー!?じゃあ、今も見えてたりするんですか!?」


男は、少し大げさに驚いて聞いてみる


「あー、今は見えませんね。ですが、ゾクッていう空気は感じます」


「おー…!これは頼りになりそうな方です。さあそして、皆さんご存知。心霊番組といったらやっぱりこの人、稲山 潤一さんです!」


「はじめまして、こんばんは〜」


潤一が頭を下げたので、2人も頭を下げて挨拶する


「稲山さんは、心霊スポットをよく行かれるそうですが、何ヶ所くらい行かれたことがあるんですか?」


「そうだね〜…。70ヶ所くらい行ってるかな〜」


男と渚は、驚いた表情で顔を見合わせる


「特に今日の心霊スポットは、私来たことあるんだ」


「えっ!?来られたことあるんですか!?」


「うん、だいぶ昔だけどね。夏の心霊企画の番組で来たんだけどね、ここ、やめたほうがいいかもしれないね」


潤一の言葉に、今まで微笑んで聞いていた渚は不安そうな表情に変わる
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

《狩島  英司》

   売れないピン芸人で、『ボッチー』という芸名で活動している。偶然心霊番組からオファーがあり、番組の進行役として出演することになった。幽霊など信じておらず、余裕だったのだが…



《堀垣  渚》

  今、人気急上昇中の新人女優。ドラマやCMなどにも出演し、知名度がある。実は、霊感がありこの番組のレギュラーとして抜擢された。優しく勇気がある。

《稲山  潤一》

  怪談界の重鎮。心霊番組や怪談のツアーを多数出演している。今回の番組のレギュラーとして抜擢された。とにかく怪談と怪奇現象が大好きで怖い話を誰かにしたくてたまらない。

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み