女性として尚更つらいこと

文字数 443文字

 唐突にここから書き出してよいのかと思うのだが…
 
 私は性的犯罪被害者である。私は女性だ。その当初からそうであることを確信していたのだが、事件が起きた20年後に私は「性的犯罪被害者ダイヤル」に電話した。電話口に出たのは声からして年配の女性だった。私はのっけから自分が精神障害を持っていることを伝えたからであろうか?既に自分の中で終わっていること、と言ってしまったためであろうか?電話口の女性も「それではカウンセリングしてくださる方もいる、とのことですね」と電話での相談はものの数分で終わった。

 私は精神科の主治医に性犯罪被害者ダイヤルにかけた後すぐの外来で普段のカウンセリングをしてもらった後、「実は…」と切り出した。主治医はすでに20分カウンセリングをしてくれたのだが「その話は大変重要な話であるからもう30分の時間枠を設けましょう」と言ってくれた。

何を隠そう、子供の時から私がある程度世の中というものが少し分かってきた時分で最も恐れていた事が女性なら特に分かると思うがレイプだった。

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