第2話

文字数 524文字

「死合わせ」という作品を、前に書き上げた。
その時、我ながらにうまい表現だと思った。
あくまで僕と彼女の個人的な関係に基づくのだけれど、人間に限らず、心臓の付いてる生き物、つまり動物に分類される者たちの寿命は、心臓の拍動回数で決まってるんじゃないか?と思ってる。
全然違うのかもしれないけど。
人間ひとりで産まれて来て、ひとりで死んで行く、なんて言われる。
けれど僕ら、どっちが先に死んでも悲しい最高のカップルだから、一緒に死ねたら。
心中じゃなくてね。
僕はやたらめったらに身体を使っている。
酒も呑む。
その度鼓動は速くなる。
だから、先に死んじゃうだろう。
君はたくさん、てんてこ舞いに頑張っている。
けれど、激しい運動はしない。
だから、一緒に死ぬ為に。
もっと、君を拍動させなきゃならない。
もしも君が、僕を想って鼓動を速くするのなら。
顔赤らめて、どきどき。
そんな魅力自分にないの、僕にはわかってる。
だから、愛し合うんだ。
指先で、性器で、腰で、君を拍動させるんだ。
もすこししたら、勃たなくなるかも。
今だって、射精したあとチンポが痛い。
けれども、僕は君と死にたい。
別々に産まれて来たけど、一緒になったあの日から、僕らはひとつの生命体だ。
1秒違わずおんなじ瞬間。
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