第3話

文字数 552文字

「悠、おはよう。」

「ああ、おはよう。」僕は沙羅の落ち着いた表情を見て、この手紙のことを伝えて不安を和らげたい気持ちに駆られた。「沙羅、これが玄関に落ちてたんだ。」僕は手紙を渡す。沙羅はそれを読み始めた。

「不思議な世界だね。お母さんの症状が治るといいけど。」沙羅はまっすぐな瞳で僕を見つめる。「ありがとう。今日、晴れてるから散歩しない?」

僕たちは一緒に道を歩き出す。昨日よりも雑草が明らかに増えていて、まるで人間社会の輪郭をぼやかしているかのようだ。見たこともない不思議な形の葉も多い。突然、沙羅が言った。

「あれ、大麻だよ。」

「沙羅、詳しいね。」沙羅はその大麻草を引きちぎり、手に持つ。彼女の気分は高揚しているようだった。「大麻を吸って音楽を聴くと、すごく幸せな気分になるんだよ。昔、合法な大麻の成分を何度か試したことがあるんだ。」

「へぇ、じゃあ俺もやってみようかな。」

「いいね。一緒に吸って、ハグしない?」

「いいよ。」僕たちは家に戻った。

沙羅は大麻の葉をフライパンの上に置き、ライターで火をつける。「匂いが結構するから、換気しておいてね。」僕は彼女の指示に従う。大麻の葉が燃え始め、白い煙が上がる。「これ、吸ってみよ?」僕たちは咳をこらえながら数回吸い込む。

「2,30分後に効いてくるよ。」沙羅は言った。
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