第3話ECMO1台500万 モルヒネ1本3000円

文字数 658文字

 日本人はあまりにも医療制度へ無関心すぎる!


 と書き始めた医療エッセイですが、いざ関心が集まるころには……。


 医療崩壊エッセイなんてものをずっと書き続けてきましたけれども、まさか本気で終焉を看取る瞬間に立ち会えるとは夢にも思いませんでした。既に医療の現場では【命の選定】という人の身を超えた業が始まっております。そして今後拡大が予想されるでしょう。

 海外の病院のように『診察まで28時間待ち、待合室には死体が転がっており、棺桶の在庫が無い』なんてほど酷い有様ではありませんが、「交通事故で骨折?絆創膏つけてなおしておけ!」と言われる時代がすぐそこまで来ているかもしれません。

 さて、北海道の旭川・大阪府の医療現場実態は連日マスコミが報じている通りです。20年以上叫ばれてきた医療従事者の不足と待遇不満に対して碌に対策してこなかったツケが回ってきましたね。

 【命の選定】についてですが、コロナの重篤患者に対し専門の病床を作ることに躍起となっておりますが、いつ終わるのか解らない、どれだけ増えるかも解らない、人も足りない上に、コロナが治まれば使い道のない病床です。

 ニュースに出てくるECMOですが、1台の値段は500万相当です。それに看護師で人工心肺装置、ECMOを管理できる者はそんなに多くありません。本格的に……、それこそ日本全体が大阪のようになれば、中世ペスト流行時の医療をなぞるように【終末医療】の出番となるかもしれません。

 なにしろタイトルにもあるように、3000円で〝ある意味すべてが〟解決するのですから。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み