第2話 疲れ切った司書
文字数 433文字
霧が弱まった途端に霧雨。
そんな日に訪れたのは、腕章を付けた疲れ切った司書だ。眠そうな目を擦りながらした注文は「草稿のリコール」。
何か話したそうだったので、この屋台へ来る途中の出来事を聞いてみる。
パレード用の奇妙な衣装を着て、行進の練習している集団を見かけたらしい。
確か……子供の成長を見守り、冥府に連れ去られない様にバカ騒ぎで祈願する祭りだっけ?
司書の前に出したお茶から薫る清涼感が、今日も淹れたお茶が完璧だという証拠。司書は一息つくと、メモ帳を取り出して凄い勢いでナニかを書き始めた。
何か思い出したのか? と質問すれば、返却されてきた本に挟んであった暗号文に悩んでいたらしい。さっきの祈願に関する手振りの順番が、復号のヒントだと気づいたようだ。復号文を読み終えた司書は、黙ってお茶を見つめていた。
意を決して席から立ち上がった司書は、支払いをしている間キョロキョロと周囲を見渡しながら、どこからこの屋台へ来たのか思い出しているようだった。
行進の練習が見たいのだろう。
そんな日に訪れたのは、腕章を付けた疲れ切った司書だ。眠そうな目を擦りながらした注文は「草稿のリコール」。
何か話したそうだったので、この屋台へ来る途中の出来事を聞いてみる。
パレード用の奇妙な衣装を着て、行進の練習している集団を見かけたらしい。
確か……子供の成長を見守り、冥府に連れ去られない様にバカ騒ぎで祈願する祭りだっけ?
司書の前に出したお茶から薫る清涼感が、今日も淹れたお茶が完璧だという証拠。司書は一息つくと、メモ帳を取り出して凄い勢いでナニかを書き始めた。
何か思い出したのか? と質問すれば、返却されてきた本に挟んであった暗号文に悩んでいたらしい。さっきの祈願に関する手振りの順番が、復号のヒントだと気づいたようだ。復号文を読み終えた司書は、黙ってお茶を見つめていた。
意を決して席から立ち上がった司書は、支払いをしている間キョロキョロと周囲を見渡しながら、どこからこの屋台へ来たのか思い出しているようだった。
行進の練習が見たいのだろう。