第3話

文字数 478文字

二日酔いなんだ(なんだ)
店散らかったままだ(まだ)
バイト大遅刻して行き(生き)
いったい何やってんのか(てんのか)

ゆっくり、ゆっくり歩く。

昨日のあいつも(いつも)
こないだまでは大酒飲んでさ(大酒飲んでさ)
ビールも焼酎も何も(何も)
飲む事が出来なくなって(出来なくなって)
身体具合おかしくなってさ(おかしくなってさ)
シラフでも説教、どうしようもないね(どうしようもないね)

だんだん、奥へ。

おまえは自分が好きな事やって
(おまえは自分が好きな事やって)
家族への責任を果たさず
(家族への責任を果たさず)
奥さんと子供に苦労を押し付けて
(奥さんと子供に苦労を押し付けて)
おまえひとり、楽をして
(おまえひとり、楽をして)

少しずつ、出口が近づいて来る。

ヒリヒリして生きていたいなんて(生きていたいなんて)
50も過ぎて、許されないぞ(許されないぞ)
そんなふうに言うんだ(言うんだ)
妻や子供に愛されてんだ、俺は(俺は)
なにも事情を知る事もなしに(死に)
あんたに聞きたいよ(たいよ)
あんたの家族は幸せですか?と(と)
うちの家族より、どれだけ?(だけ)

あ、出口。
日差しが、まばゆい。
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