0-2 死神じゃないもん!

文字数 1,570文字

やってまいりました、デスandトモのお時間です。

俺はトモビキ。

すなわち、こいつがデス。

デスですで~~す!!

死ね、トモちゃん!!

いきなり物騒だなあ。

どうした?

死神って呼び名が嫌いすぎてブチ切れたか?

その通りだよっ!!!

私、小さい頃は死神って呼ばれてたけど、

それ超不本意な呼び名だから!!

というわけで、みなさん。

こいつがアムリタです。

死神って呼ぶと怒ります。

アムリタです!

ヒロインです!

得意技は、念動で人の心臓を止めることっ!

それじゃあやっぱり死神じゃねえか。
やろうと思えばできるけど、やったことないです。

人だって一人しか殺したことないもん。

一人はあるのかよ。
てへへ。不可抗力でやっちまいました。


その話は置いといて、

私の力は「念動」です。

直接触らないでも、物を動かすことができるよ。

ペットボトルの蓋を開けるとかできて、地味に便利。


もう一つの手を動かすイメージでやってるから、

私は「見えない手」って呼んでるよ。

この念動能力がやたらと活躍する小説するのが、デスandトモなんだよな。


俺たちは「魔王の欠片」っていうアイテムを回収する仕事をしているんだが、

この「魔王の欠片」は、大抵が人体の中に埋まっているんだよな。


アムリタの念動をうまく使うと、人の体を傷つけずに「魔王の欠片」を取り出せるんだ。

あんまりにも「魔王の欠片」の回収に向いた能力なもんだから、

私は教会にほぼ軟禁されちゃってるんだよね。

基本的人権はどこにいったんでしょうか。

安心しろ。

さすがに教会に閉じ込めっぱなしは可哀想って

教会スタッフも思っているからな。

アムリタももう子どもじゃないから、

少しずつ外出も許されるようになるだろうな。

本当に!?

やったーーーー!!

まあ、お目付け役の俺が一緒にいるって前提だけどな。
うえーーーーーー。

自由は遠いぜ~~……。


でもまあ、一緒なのがトモちゃんなら、いいか。

監視役ってのもなかなか面倒だよ。

まあ俺も、相手がアムなんで飽きずに楽しくやれてるけどな。

わ~お、ラブラブ~~☆
ラブラブ~☆
二人で話してる時にイチャイチャすると、

ツッコミ不在で話進まなくなるね。


とっとと先進もう。

そうっすね。
ちょろっと言ったけど、

こちらのトモちゃん、

トモビキは私のお目付け役です。

そして俺は特異体質だ。超スゴイぞ。

アムリタの念動は効かないし、

ジェット機より速く走ることができる。

ジェット機は無理でしょ。

いくらなんでも。

本気を出せばいける。

俺は本気を出せばなんでもできる!!

無理でーーーす!!


トモちゃん、なんでもは無理だよ。

自分の限界をちゃんと見つめようよ。

そうだな。

確かにそうだ。俺はなんでもできるわけじゃない。


死んだ人間を蘇らせるとか、できないわ。

それ、「できない」に入れていいことじゃないよね?

一般に、死んだ人を蘇らせられる人は存在しないからね。
しかしなあ、そんなこと言っちゃうと、

やっぱり俺にはできないことがない気がするぞ。

人間にできることなら、俺、できちゃうから。

なんたって俺、特異体質だし。

自分自身に対してポジティブすぎるよトモちゃん……。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
さあて、次回はデスandトモの設定を解説していくよ!

今回「魔王の欠片」とかいう謎ワードも出たしね。

「魔王の欠片」関係の設定、

色々ややこしくて面倒くさいんだよな。

わかりやすく解説されることを望みます。

ちなみに私が念動を使えるのも、魔王の欠片があるからだよ。


魔王の欠片が体内に埋まっていると、

不思議な力が使えるようになっちゃうんだ。

デスandトモは魔王の欠片のせいで人生が狂った人たちの話なんだよな。


不思議な力を手に入れても、

みんな不幸せになっちまうんだよ。

むしろ、不思議な力を手に入れちゃったからこそ、

不幸になるって感じかな。


そこらへんも次回で説明できるといいね!

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登場人物紹介

アムリタ


「見えない手」という念動能力を使う少女。

死神と呼ばれ、恐れられていたが教会に保護される。

以来、軟禁に近い形で教会に暮らしながら、魔王の欠片を集める仕事に携わっている。


目上の人に対して丁寧語は使うが、敬語はそんなに使わないタイプ。

別にモットーとか知識不足とかいうことじゃなくて、

周りの人とはかなり仲が良いので、距離の置き方に遠慮がないだけである。

トモビキ


「俺は特異体質ですごいから、なんでもできる」

と豪語している、アムリタのお目付け役。

死神と呼ばれた少女と行動を共にできるくらいなので、

程度はともかく、すごいのは確かなようだ。


アムリタからは「とてもスケベ」と思われているが、

彼女以外の人にデレデレしている様子は見られない。

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