第1話

文字数 1,780文字

リーダーの顔が見えない

元日の能登地震から六日経った
まだ 被害の全貌すらつかめず
道路が寸断されているため
支援もままならない上に大雪の予報だ
被災者たちは いったい どんな
過酷な状況に置かれているのだろう 
同じ国に住む国民として何も出来ないことに
いたたまれない気持ちの人は多いだろう
元日から私たちに課された試練のように

それにしても 六日も経ったのに
石川県の知事や総理大臣の顔が
全く見えて来ないのはどうしたことだろう
こういった非常時こそリーダーが先頭に立ち
県民を励まし慰め希望へ導くことが大切ではないか
あまりのひどい災害に途方に暮れ寒さや飢えや
恐怖にほしいままに晒され絶望に襲われている民を
鼓舞して何としても希望を与えようとする姿勢こそ
被災者たちがリーダーに求めている姿ではないか

石川県の知事は東京オリンピック招致の責任者だった人で
安倍元総理に何としてでも東京オリンピックを決めろ
内閣機密費だってあるからと言われて
IOCの各委員に一冊二十万円の特製アルバムを
贈ったことを少し前の講演会で自慢げに話し
マスコミに追求されるとすぐに自分の発言を
何の説明もせず撤回してしまった元プロレスラーだ
マスコミに対しても強権的な姿勢で臨み
地元テレビ局ともトラブルを抱えているという
こんな時こそ強いリーダーシップを発揮して
ほしいものだと思うが全く影が薄い 
今頃になって石川県に非常事態宣言を出したという

岸田総理も一国の首相として
この国難に立ち向かうという姿勢が全く見えない
まるで 他人事のようでこの人はいつもこうだった
東日本大震災の時 民主党の菅直人総理はイラ菅などと
揶揄されていたが どうしても大事故を起こした
福島第一原発を直接視察すると言い出し周囲を困らせ
本当にヘリで現場に出向いた 周りのスタッフに
迷惑はかけただろうが とにかく 自分が
何とかしなければという気概は伝わってきたものだ
また 同じ東日本大震災のとき 千葉県知事だった
俳優出身の森田健作は計画停電を千葉県の被災地でも
行うという東電の方針に激怒しそれを撤回させた

リーダーというものは非常時こそ試される
この狭い列島ではいつ何時このような大惨事が
起こってもおかしくない 同じ震度七の地震が
東京を襲って来た時 いったい どうなるのか
関東大震災から百一年目の今年 東京に
そんな大地震が来ないと誰が言えるのだろう
その時 この国を正しく導き私たち国民を
救ってくれるリーダーは果たして存在するのか
憲法改正で目論む緊急事態条項とやらで
全ての権力を自分たちに集中させ独裁政権となり
さらなる混乱の渦にこの国を陥れるのか

今 考えておかなければ手遅れになる
この正月に私たちに負わされた重すぎる課題だ


ファンレターさまの紹介と私のコメント

本当に必要なリーダーとは

元日の夕刻に石川県を中心とした大地震が起きてから8日、今日で三連休を終えようとしています。確かに本当に必要なリーダーは、非常時にこそ力を発揮出来る人だと思いました。すぐに的確な判断と指示、行動が出来ること。そして辛く悲しい気持ちで途方に暮れている人々に寄り添い、慰め、励ますことが出来る真のリーダーを待っています。そして私達が出来ることは何かを考え、少しでも力になれるように、被災された方々の声に真剣に耳を傾けて行きたいと思います。


 お便りありがとうございました。
 今回の件で改めて思ったことは選挙ということの重要さです。
投票率が極端に低い中でこういった無責任で人間的にも疑問符がつく政治家が組織票に支えられて当選するという構図は結局、私たち有権者に被害が及ぶという事実です。私たちはもっと真剣に選挙に臨まなければならないのではないでしょうか。どんな人たちをリーダーに選ぶかということは私たちの命や財産を左右する決定的に重要な機会です。年中行事やお祭り気分でやるようなことではないと思います。ましてや棄権するというのは為政者にとって最も都合がよいことなのです。組織票に支えられて当選している候補者にとってはできるだけ投票率は低い方が有利で多くの人が選挙に関心を持って浮動票が増えるということが最も恐ろしいことなのです。選挙は私たちに残された最後の武器なのです。「苛政は虎よりも猛し」を今回の震災でも実感しました。リーダー選びにはまさに私たちの運命がかかっていることを肝に銘じたいものです。 

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