武士とスライム 其の二
文字数 515文字
勇者は手を打って、しばらく思考にふけってしまった。
そう、彼は”武士語でスライムに話しかける”という初期設定以外、何もなかったのである。
そこで勇者は、打開策を思い立った。
勇者は言われるままに抜刀し、鋭利な刃先をスライムに向けた。
風が吹いている。草葉の乾いた音が涼しげにただよっていた。
スライムは静かに口を開いた。
スライムはそこで制止した。そして暫く沈思したのち
と、訝しげな様子で尋ねた。
スライムは嘆息を漏らした。そしてすかさず
厳然たる口調で言い放ったのである。