第2話

文字数 411文字

お母さんが仲間と助けに来てくれる。
その間、少し眠ろう。
目覚めた。
何故「人間」という生き物は、こんな事をするのだろう。
確かに彼らの作る作物を漁る僕らも悪い。
けれども、「人間」が僕らの住処や餌場を頓着なく奪ってるのも現実だ。
長老猿が、「人間には気を付けろ。人間のした事にも気を付けろ」と言ってたのを思い出した。
晩秋、寒い夜明け。
かあさん、来ないな。
寝てるのかな?
あれ?
僕は、見捨てられたのか?
このまま、死ぬのか?
途端に怖くなった。
それで、暴れた。
暴れる程に食込むワイヤー。
うっ血した手。
もう、感覚は、ない。
日が昇る。
「人間」が、やはり長老が言ってた「銃」とやらを抱えてやって来る。
殺される。
子猿はうまいと、食われるのか?
身の毛がよだつ。
火事場の馬鹿力。
ぶちっ
その音と同時に、外れた。
入口は上がらなかったが、小さいかれは檻をすり抜け、走った。
一目散に。
いつもの様に四つ脚で走ると、右手が痛かった。
だから右手を浮かし、3つ脚?で。
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