亡国の王子編

文字数 150文字

 朝日を背に受け、草原を見下ろす。柔らかい緑が揺れるここには、かつて国があった。倒れた石柱、崩れた石積みが、辛うじてその痕跡を遺していた。
 腰の聖剣を握る。
「……る、さない」
 涙に震える呟きは、同時に決意でもあった。
 かの魔王を倒す、この手で……!
 勇者は顔を上げ、冒険へと足を踏み出した。
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