第3話【冷戦の果てに】

文字数 1,009文字



映画か…
なら僕はパパの隣っと。
父『じゃあA実はB太の隣に座りなさい。子供を挟んで、家族みたいじゃないか。なぁB太。』

そうだね。パパ。

父『さぁ。今日はクリスマスだ。
ケーキも用意してあるぞ。』

わぁ。ありがとうパパ。

3人はケーキを前に並んで座る。

映画では、家族団欒のシーン。

ねぇ。パパ。
僕、新しいママなら、あんな優しくて、綺麗な人が良いな。

父『そうか。A実は職場でも評判の美人さんなんだよ。こんな人がママだったら良いだろな。』

A実『私は、この映画の子供みたいな素直な子が好きだわ。』

父『ならウチのB太は言いつけも守るし素直だぞ。』

僕、A実(アイツ猫被りやがって…気に食わねぇ)

そうだ…A実さん。
コーヒーのお代わり持って来てあげようか?

A実『えっ…じゃあお願いしようかしら』
(仕掛けて来たわね。さぁ受けて立とうじゃ無いの!)

はい。コーヒーどうぞ。
A実『あ、ありがとう。』
(おかしいわ。飲んでみたけど…普通のコーヒーみたいね。)

A実『B太君。このチョコレートプレート食べて良いわよ。』

あ、ありがと。
(何かやって来るとしたらここだな…)

あれ…普通に美味しいぞ。おかしいな。

父『2人共、もう仲良しになったみたいだな。パパ嬉しいよ。』

(もしかして、口は悪いけど、意外と良い人なのかこの人…)

A実(コイツ、本当は人見知りしていただけで、ちょっと可愛く見えて来たかも…)

僕とA実は顔を見合わせる。

僕、A実(いや!ないないないw)
2人で吹き出すw

父『なんだ。良いなぁ。パパ嫉妬しちゃうぞ。』

(パパ少し黙っててよ!)

A実(嫉妬っつーかshit!だっつーの!)

暫く沈黙が続く…

【どこからともなく、イビキが聞こえて来る。】

パパ寝ちゃった。
ワイン結構飲んでたからな。

A実『アンタさっきはよくも余計な話題に触れてくれたわね。』

僕は本当の事を言っただけさ。
綺麗で優しいママが欲しいんだ。
アンタみたいなビッチがママだなんて、願い下げだね。

A実『小憎たらしいガキだわね。なにが素直よ!アンタみたいな捻くれたガキは見た事がないわ‼︎』

ふ〜ん。
でもさぁ。
僕がアンタの言った事を、僕が、そのままパパに伝えたら、パパどう思うかな?

A実『そう。アンタがそう言う事するなら、とっておきのクリスマスプレゼントをあげるわ。』

なんだよ。

A実『私のお腹には、もうアンタの妹が居るんだから。アンタが幾ら、私を追い出そうったって無理なのよ。アンダスターンド?坊や。』

えっ…そんな。

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