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文字数 782文字

 そんな事だろうと思った!
ヲタク科学者が0何々と付けない訳が無い!

「彼らは安防軍の精鋭達だ。彼らは改造され、サイボーグとなったのだが。裏切って逃げたのだよ。君に彼らを倒してもらいたい」

「良いでしょう。でも、お願いがあります」

私の冷静な受け答えに、間典博士は一瞬、
たじろいだ。

「えっ?お願い?」

訝しげに聞く、間典博士に俺は、

「まず、私があなた方を裏切って逃げないと、何故、思えるのですか?
それに、法外な要求をしないとも」

「それは君が大人しい人だからだ。
私は沢山いる、安防軍の人員から選んだのだよ君を。君には野心がない。覇気もない。
普通を望む男だからだ」

私はニヤリと笑うと、

「それは間違いですね。私には野心がある!」

と言うとSPが拳銃を構えた。
バカな!そんなもので私を倒せるか!私は拳銃を見ても、ビビリもせずにこう言った。

「まず彼らを倒すのではなく、捕まえる。
人殺しは真っ平です。そして1人捕まえる度にボーナスが欲しい。全員で9名ですね。
1人1億円、税金は払いませんよ。
そして、全員捕まえたら、私を広報部長にしなさい。今の部長は嫌な奴なんで、クビにして下さい。以上が私の要求です」

 総理と間典がコソコソ話を始めた。
だが、私のスーパー地獄耳で聞こえない訳がない。私の前では秘密話も無意味だ。

「分かった。その要求をのむ。
だが何故、広報なのだ。今の君なら最強の兵士として、陸軍でも空軍でも海軍でも特殊部隊でも、どんな未来も約束されているのに」

 そこで私は、

「いやね、私はスーパーな、サイボーグな仕事をこなす部長に成りたいんですよ。
女の子にモテるから。気になる娘がいたんですよ。今度入った新入隊員に」

と答えた。
 唖然とする博士と総理を尻目に。
私の失恋の痛手も、加速装置〜!!
で癒えた?のかも知れない。フフフ。

 終わり。


 平成28年11月5日初稿
 令和5年11月27日加筆修正。
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