第3話 招待状

文字数 699文字

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同窓会後のお楽しみ会の催し物として、イベントを企画しています。


よろしければ、このカードに、あなたが中学時代に好きだった人の名前を記入して、
同窓会2次会に持参してください。

『中学の時、誰が誰を好きだったか解る図』を制作したいと思っております。

中学時代の恋なんて時効です。
皆様の参加をお待ちしております。

お楽しみ会主催者のアキナイより


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「なんじゃこれー!」
オンボロアパートの一室で、モモカは叫んだ。

わたしも、その手紙の内容に驚いた。
だって、わたしも書かなくてはいけないって事でしょう。

「アキナイって言ったら、あの守銭奴のエロエロ野郎でしょう!」
エロエロ野郎の件は、まあわたしたちに落ち度があるのだが。

「なんでわたしが書かないといけないのよ!」
モモカはお怒りだが、

「でもアキナイくんの商売って、ウィンウィンは絶対だったはず。
それはみんな知ってるでしょう。必ず結果的には得をする。
それに参加しないってのは、損じゃない?」

わたしの言葉に、モモカは口止め料とその後の事を思いだしたのかも知れない。
少しにやけて、
「まあ、そうだね。でも恥ずかしいよ」
みんな守銭奴と言いながらも、ウィンウィンは絶対のアキナイくんを信頼していた。
その信頼があるのであればこそ、きっとみんな参加するはずだ。

きっとモモセくんも。

そしてわたしへの手紙には、もう一つの手紙が、

『モモカちゃんとモモセの身辺調査完了、成功確率は高いと思われる』

あいつ、色々裏で動いているらしい。



つづく
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登場人物紹介

メグミ。モモカの親友。

アキナイ。小学生の時から商いをしていた守銭奴。

モモカ。ちょっとアホな子。メグミの百合友。

モモセ。モモカが中学の時に好きだった男子。

ハルナ。アキナイの妹。

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