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文字数 815文字

「名前使いの継往開来」プロット
起)自分の名前が嫌いな小学生の女の子「山田 朱鷺虎丸(やまだ ときとらまる)」は、かっこいい名前の男の子の友だち「涼風 一剣(すずかぜ いっけん)」とかわいい名前の女の子の友だち「甘宮 鈴(あまみや すず)」が大好きだった。朱鷺虎丸に何度も愚痴をこぼされ、困った二人は博物館の古いおまじないの本に「自分の名前が好きになる方法」があることを探してくる。見せてもらえるよう博物館の館長に頼むも、激しく拒絶された三人は本を盗みだしておまじないを実行する。効果は「名前の意味に沿った力を使えること」だった。

承)一剣は氷の剣を作り出し、鈴は幻覚を見せる甘い音色を響かせ、そして朱鷺虎丸は朱鷺丸と虎丸という二匹を召喚することができた。三人は名前使いと名乗り、名前の力で街の様々な事件と自分の問題を解決していく。盗んだおまじないの本をこっそり博物館に戻そうとするも、そこには同じ本があった。本は二冊になっていた。三人は人智を超えた力を感じる。

転)博物館の館長が三人に襲い掛かってくる。彼は名前の力を独占したがっていた。本は壊すことができないため、名前の力を得たこどもの名前を奪って、今まで力を隠していた。三人を追い詰めていく館長。朱鷺虎丸は二人に逃がされる。家で目覚めた朱鷺虎丸は、二人が「涼風 一」「甘宮 令」という名前になっており、友だちだった頃の記憶をなくしたことを知る。彼女は奪われた二人の名前を取り返すため、朱鷺丸と虎丸と共に、おまじないの本が書かれた始まりの場所を目指す。

結)始まりの神社で、名前の本当の力を知った朱鷺虎丸は、追いかけてきた館長に「山田」の名前の力を使う。本当の使い方は「名前によって受け継がれてきた思いを知ること」だった。「山田」という名が継いできた膨大な思いに飲み込まれた館長は、歴史のどこかに消えてしまう。こどもたちの名前は返され、朱鷺虎丸は二人の友だちを山田家の食卓に招待した。
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