セリフ詳細

この束の間の平和の時期に、ボナパルトは(カロリーヌ)義理の娘(オルタンス)を、部下や親族と結婚させています。彼にとっては、部下の掌握とウジェーヌを含む親族結束が、何より大切だったのでしょう。


これは皇帝に即位してからのことですが、ナポレオンは、バーデン大公家と縁を結ぼうと思い立ちました。ところが子女が払底し、なんとジョゼフィーヌの先夫の従兄の娘を、一旦養女とし、輿入れさせています(1806.4)。*

(バーデン大公はオルタンスより3歳年下です)


同様の縁組が予見できたのなら、オルタンスとカロリーヌは温存しておいたはずです。ゆえに、第一執政になったばかりの時点では、ナポレオンに王族に成り上がる野望はなかったと、私は評価しています。



*ご興味のある方は、ガスパー・ハウザーのエピソードまで足をお運びください

 ブログ「ガスパーハウザー 1」

作品タイトル:三帝激突

エピソード名:幕間 束の間の平和 ③

作者名:せりもも  spielen

21|歴史|連載中|64話|89,916文字

歴史, 群像劇, コメディ風味あり, 恋愛要素あり, 戦争と平和, 時代の流れ

205,654 views

従来、フランス視点でばかり語られがちだったフランス革命に端を発する混乱期を、ドイツ、ロシアからの視点も交えて語ります。史実に忠実です。あと、私はナポレオンが嫌いです。

歴史小説「ナポレオン2世 ライヒシュタット公」を書く為に調べたけど、小説では使わなかった父ナポレオンの時代をお焚き上げ。忘れちゃったらもったいないです。だって、キャラ濃い人が多すぎる……。

と思ってたら、どんどん沼にはまっていって……それも、戦争やら陰謀やら、イケメン将校やら……。今後どこへ行くかは、私にもわかりません。
これ、学生さんに役立つといいな……