セリフ詳細
数子……。
いや、スケアクローだったな。
君はいつだって最強でひとりぼっちで、僕は君のことをとても放ってはおけなかった。
あの春の日、君はスーパーで半額シールが貼られたポークビッツを全て買い占めていたね。
カゴいっぱいになるまでポークビッツを手に取っている姿は異常過ぎたよ。
大好きだ。
あの夏の日、僕らはキャンプに出掛けて初めて結ばれたね。
トランクの扉を全開にして後部座席を倒して、何回も何回も君を抱いた。
そのシチュエーションが好き過ぎて隠し撮りして動画をネットに投稿したくらいだ。
大好きだ。
あの秋の日、君はラブホでSMの女王になるとか言ってバカみたいに散財して料金が支払いきれなくなって僕が慌てて消費者金融に駆け込んだ。
あの時の君の、残酷なまでに無垢な笑顔。
永遠に忘れないよ。
死ねよ、と本気で思った。
あの冬の日、クリスマスの前日に君が予定をドタキャンしてくるので落ち込んでいたら、君は何の罪の呵責もなくメールを送ってきたね。
「メリーウェーイ!クルシミマス!」
の文字を見た時、殺意が止まらなくなったよ。
永遠に愛しているよ、数子。
作品タイトル:ぼくと天使
エピソード名:第39話 崩壊の天使
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★51|ファンタジー|完結|41話|81,036文字
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