アルゴナウタイ
これらの掌篇は死者のための小説、かもしれません。
もともとお話、というものは、死者の鎮魂のために語られるものだったのかなぁ、などと思うことしばしば。あくまでも個人の偏屈な考えにすぎませんが。
なので亡くなった方にこそ、聴かせてあげたい怪談とか、童話があると勝手に思っているのです。
というわけで、読み切りの掌篇集を編むことにしました。少しづつ、無理しないペースでみずからの魂が納得できることのみを探究します。
それぞれのエピソードを、金羊毛をもとめて出帆するアルゴ号のクルーにたとえました。『掌篇の小さな函』とでもすべきタイトルを、敢えて奇を衒い、『アルゴナウタイ』としました。乗組員たち(各エピソード)の、短くもささやかな冒険をお愉しみください。
そしてこれらは、作者個人の独善的な妄想、中二病的な実験小説、エッセイめいた夢語りにすぎません。
--が、あなた様(この世にいない人ふくむ)のこころを少しでも潤す、神秘のネクタル(nectar)たらんことを祈り、筆をすすめることに致します。
では、黄昏の国にむけ、わが心のイアソンとともにアルゴ号を出発させましょう。
※各エピソードごとに、それぞれ読み切りの独立したお話となっています。
※イラストはすべて『イラストAC』からお借りしています。
目次
連載中 全3話
2018年01月07日 11:23 更新
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