桜の国

作者 おかピ

[ファンタジー]

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夜。23時を過ぎた頃、ようやく家事を終わらせ、ゴミ溜めに浮かぶ孤島に成れ果てた布団に倒れこむ。労働と家事の疲労で肉体はとっくに限界を超えているが、異常なほど脳は冴えわたり眼光ばかりが尖っていく。天井を眺めていると、一日の怒りや鬱憤、後悔が津波のごとく思考を飲み込んでいった。目を閉じれば、目蓋のスクリーンに朝から晩までの生き地獄が鮮明に映し出され、それが何度も繰り返し再生される。
自分の世界にどっぷり浸かって抜け出せないのは毎日だ。だからこそ、その対処法も知っている。YouTubeでもSpotifyでも何でもいい。脳が疲れ切って何も考えられなくなるまで、関係のない情報をぶち込み続ける。そうしていれば充電が切れたように気絶して、気が付けば朝がやってきている。そうやってしょうもない毎日の繰り返しだ。気が付けば世間は春の訪れに歓喜しているが、私一人だけが世界の正しい循環から取り残されたように暑くもなく寒くもない場所でひたすら糞の製造に取り組んでいる。
もし仮にこのピカピカ光る画面から人生の救いが転がり込んできたとしたら、確実に世紀末が近い。

目次

連載中 全1話

2024年04月03日 20:06 更新

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小説情報

桜の国

おかピ  OKAPIUTSUBO

執筆状況
連載中
エピソード
1話
種類
一般小説
ジャンル
ファンタジー
タグ
○○の国, 桜
総文字数
2,500文字
公開日
2024年04月03日 20:04
最終更新日
2024年04月03日 20:06
ファンレター数
0