セリフ詳細

それにね、パパがいなくても、

あたしにはもうジンベちゃんを一緒に見に行ける相棒がいるの。


食べられて死んじゃうのが嫌だからって人間に化けちゃうくらいに、

『生きていたい、死にたくない』って強く強く思ってる子なんだ。


そういうのがあたし、いっちばん安心出来る。

だから、あたしを心配して化けて出て来たりしないで大丈夫だよ

作品タイトル:山あざらしのサン

エピソード名:後半

作者名:ほしのそうこ  sohko3

3|現代ドラマ・社会派|完結|4話|9,122文字

短編小説, 友情, 謎生物, 現代ファンタジー, 家族, 水族館, ジンベエザメ

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謎の生き物、その名は「山あざらし」。人間の手のひらサイズの小さな命。彼らはおもしろおかしく平和そのものに暮らしているが、ただひとつだけ負の伝統がある。自分を食べた生き物に来世で転生できるという信仰があり、年に一度、人間の子供に食べてもらうための生贄を捧げるのだ。



※この物語は空想です。人間に化けた山あざらしが社会生活するために必要な住民票とか社会制度のあれこれについては目をつぶってお楽しみください

※娘が考えた「山あざらし」がかわいくて、物語が読みたくなって書きました。