セリフ詳細
にんげんの足はくさいの。他の動物は足なんかくさくならないのに、にんげんだけが、なぜかくさいの。
お姉ちゃんが子供のころ、お兄ちゃんと、おじちゃん、ばばちゃんと一緒に温泉に家族旅行に行ったの。
お姉ちゃんはお兄ちゃんと一緒の部屋で寝たの。
そこで、お兄ちゃんはベッドに寝ながら、お姉ちゃんに背中を向けて、自分の足のにおいをかいでいたの。
お兄ちゃんは
「足のにおいって、くさいけどおもしろいなあ」
と思っていたけど、その時はまだ、お兄ちゃんにも恥じらいというのがあって、お姉ちゃんにばれないように、こっそり嗅いでいたの。
でも、お姉ちゃんはすぐにわかって、
「おまえ、なにやってんのよ~」
ってからかったら、お兄ちゃんは
「いいべや」
って言って、ごまかしながら笑っていたの。
実はお姉ちゃんは、ずっと前からお兄ちゃんが足のにおいをかいでいることを知っていたけど、だまっていたの。
それは、お姉ちゃんも自分の足のにおいをかいでいたからなの。